世界の失業者 5000万人増加
世界の失業者 5000万人増加
ILO予測 今年2.3億人に
国際労働機関(ILO)は28日、2009年の世界の失業者数が08年に比べ最大で5千万人増加し、2億3900万人に達するとの予測をまとめた。自動車など産業界で人員削減の動きが加速しているためで、従来の予測を修正し、一段の悪化を見込んだ。ILOは世界規模の雇用維持策などを協議するため、各国首脳と労使が参加する「雇用サミット」を6月中旬に開催する。
最悪の予測では09年の世界の失業率は前年比1.5ポイント高い7.4%に上昇する。比較可能な1991年以降では最も高い。先進国は6.1%から9.0%、特に雇用状況の悪い旧ソ連圏は9.0%から12.1%に上がる見通し。
ILOは「自動車産業などでの大規模な失業が消費と生産をさらに押し下げかねない」と指摘。世界的な景気悪化に歯止めをかけるためには、各国政府や労使が雇用確保に向けて協調することが重要と訴えた。
(日経新聞 -労働問題-)