ワークライフバランス 実践企業入札で優遇
ワークライフバランス 実践企業 入札で優遇 政府方針
政府は13日、ワークライフバランス(仕事と生活の調和)の実現のため、女性の雇用促進や労働時間短縮などを進める企業を公契約の入札で優遇する方針を固めた。福島瑞穂男女共同参画担当相が15日の内閣府の会議で表明する。2010年度から内閣府の施設修繕や物品調達で導入し、効果を見て、他省庁への拡大も検討する。
政府や地方自治体と企業による売買や請負などの公契約では、落札価格のほか工事実績や下請け発注率なども吟味し、発注先の企業を決めることが多い。ワークライフバランスの取り組み状況も選定基準に加味することにより、予算をあまりかけずに子育て支援などを後押しする狙いだ。
具体的には女性の雇用率や時短のほか、年休や育休の取得状況などを選定基準に含めることを想定している。
すでに福島県など一部の自治体ではワークライフバランスに取り組む企業を認定し、入札参加資格で優遇しているケースがある。
政府は06年に10.8%だった週の労働時間が60時間以上の雇用者の割合を17年に半減するなどの目標を掲げている。
昨年末に閣議決定した新成長戦略の基本方針にも「ワークライフバランスの実現」を明記している。
(日本経済新聞 -労働問題-)