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守衛の仮眠・休憩は労働時間?

 ビル管理会社で守衛として働いていた男性が、仮眠や休憩は労働時間にあたるとして約250万円分の未払い賃金などを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は8月2日、会社側に約170万円の支払いを命じました。休憩の際は外出などの自由行動が制限され、仮眠時も緊急の対応が義務づけられていたことから、「労働からの解放が保障されておらず、労働時間にあたる」と判断されました。

  行政解釈では、「休憩時間とは、単に作業に従事しない、いわゆる手待ち時間は含まず、労働者が権利として労働から離れることを保障されている時間をいう」と定義されています。いつ緊急時対応の要請があるか分からない状態で待機している「手待ち時間」は、たとえ仮眠をとっていようとも労働時間と解釈されるのです。

  しかしながら、こうした手待ち時間(労働時間)と休憩時間を混同して扱う会社は多いのではないでしょうか。労働者とのトラブルを防ぐためには、明確に休憩時間となるよう環境を整える配慮が必要でしょう。

  なお、休憩時間中の外出を許可制にすることについては、「事業所内で自由に休憩できる場合には、必ずしも違法にはならない」とされています。

  中小企業経営者協会 岡本経営労務事務所
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