監査法人の赤字決算に思う
少し旧聞に属する話題になりますが、日本大手のS監査法人の6月決算が13億円の赤字であったそうです。赤字の原因はやはり人件費でしょうね。私も15年くらい前はその監査法人に勤務していたのですが、今は事務所があるビルに5,000人くらいの方が勤務されているようですね。私のいたころの10倍近くの人がいらっしゃるような・・・
そもそも公認会計士の増員にしても日本版SOX法にしても導入の経緯が唐突過ぎて表に出てきている(導入の)理由が全くピンときません。まあ、本当の理由はいわゆる(悪い?)大人の事情というか、海の向こうの国からの(半ば強制的な)命令なのでしょうが、その国の影響力の低下とともに新制度の中身も近い将来改善を迫られるのではないかという気がします。
本音を言いますと(勿論需給バランスが優先するとは思いますが)有資格者は少ないほうが資格のステータスがある程度維持されていいな、と思います。というより、理由はどうあれ、大手監査法人が赤字になるほどの増員はやはり感覚的に変です。S監査法人は近々のIFRSの導入に備えての積極的増員による赤字と理由を掲げているようですが、将来の黒字のために現在赤字にするというのもどうも・・・これが外圧へのやむを得ぬ対応のための結果でないことを祈ります。