介護に備える保険の落とし穴
高齢化社会や老老介護が叫ばれる中、介護状態に対応した
保険商品を各社が取り扱うようになってきました。
では実際に介護を必要とされている方が
どのくらいいらっしゃるかご存知でしょうか?
例えは、がん総患者数が142.3万人に対して、
要介護認定者は434.8万人と、がん患者の約3倍となっています。
(厚生労働省「患者調査」平成17年)(厚生労働省
「介護保険事業状況報告(暫定)」平成18年4月分)
さらに、生命保険文化センターの調査によると、
「自分が介護されるようになった場合を考えて、
不安はありますか?」との質問に、85.9%の方が
「不安感あり!」と答えております。
(「生活保障に関する調査 H16年度」)
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各保険会社が取り扱う介護保障保険では細かな特長はありますが、
比較的わかりやすいポイントは、保険金の支払い基準にあるかも
しれません。
「所定の介護状態が180日以上続いたとき」に介護年金を支払う
保険会社もあれば、公的介護保険制度に連動され
「公的介護保険制度の要介護状態になられた時」に保険金や年金を
支払うという保険会社もあります。
そして公的介護保険に連動する保険会社でも、
被保険者の要介護状態の1~5の区分によっては、
支払いの対象に該当される場合と該当されない場合がございます。
ご加入者が保険金を受取る基準を見ても、ばらつきがある事が
わかります。
保険契約の条件でも、払込年数の期日を決める事のできる保険
会社と、終身払い(全期払い)のみの保険会社もあり、
掛け捨ての保険商品もあれば、貯蓄機能も兼ねそろえた商品も
あります。
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一言で「介護保険」と言っても、公的な介護保障と
民間の介護保障の内容を十分理解されていらっしゃる方は、
あまり多くないのではないでしょうか。
民間の保険会社で介護保障に備える場合、保障期間、
保険金を受け取る基準、受け取る保険金の総額、保険料の負担、
死亡保障の有無、解約返戻金の有無など確認して選びたいものです。
なかには介護保障が安く付加されているものの、
40歳台で安い保険料で加入した保険が、
将来の保険料シミュレーションでは60歳台、70歳台で保険料
が上がり、「これでは続けられない」と相談される方が少なく
ありません。
保険は選ぶときが大事です。
見逃し易いところのチェックも肝心になります。