欠損金の繰戻しによる還付請求
昨年後半からの経済環境悪化に伴い、企業環境は奈落の底へと落ちてきました。大企業のみならず中小企業にとってはさらに過酷な試練が課されています。そんな中、世間を今賑わせているのが欠損金繰戻還付といわれる制度の復活。
この制度は、簡単に言うと一昨年が業績好調で税金を沢山納めた黒字企業が今期経済不況のなか赤字を計上してしまったときに、その赤字分に相当する税金を返してあげましょうというそんなありがたい制度なのです。
国の財政もこんなに逼迫していて前に払った税金返せるほど、財源があるのかと思われる皆様もいらっしゃると思います。もちろん、国計(家計になぞらえて)は火の車おそらく支払は行なわれるものの足を引っ張っていくことになるのは明らかでしょう。しかし、そんな悠長なことは言っておられません。
案の定、昨日某顧客企業の申告に向かうと、通常の還付金(中間納付等で払いすぎ)は早い時期に振り込まれるものの繰戻還付には少々時間がかかるとのこと。ハイブリッド車の助成金にしてもプリウスは今からだと5ヶ月以上の待ちが当たり前ですから、助成金が満杯になるのも目に見え予算消化時点で打ち切りになるそうです。先日のニュースでは、7月15日以降の契約車は、助成金申請期限には間に合わないとのこと。だから国が一民間企業に増産しろというのもどうかと思いますが。
しかしながら還付制度は国税ですから打ち切りはないでしょうが、今年度限りの時限立法になることは予想しやすいのではないでしょうか。