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男女間賃金格差に関する研究会報告書

男女雇用機会均等法は、「法の下の平等を保障する日本国憲法の理念にのっとり、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保を図るとともに、女性労働者の就業に関して妊娠中及び出産後の健康の確保を図る等の措置を推進することを目的とした法律」です。

法整備の進展に伴い、企業においても女性の職域が拡大し、管理職に占める女性の割合も上昇傾向にあるなど女性の活躍が進んでいます。

しかし、このような進展にもかかわらず、労働者全体を平均して見た時の男女間賃金格差は依然として存在しています。

平成21年において、一般労働者の場合、女性の平均所定内給与は男性の69.8%(正社員に限ると72.6%)に過ぎず、先進諸外国と比較すると、その格差は依然として大きい状況です。

このため、平成20年6月より、「変化する賃金・雇用制度の下における男女間賃金格差に関する研究会(座長:今野浩一郎学習院大学教授)」において、近年の男女間賃金格差の状況を把握するとともに、企業における賃金・雇用管理制度やその運用が格差に与える影響について分析し、現在の賃金・雇用管理において、男女間賃金格差縮小に向け、労使が自主的に見直しに取り組むことを促進するための現実的な対応方策を示すことを目的とし検討が行われてきたところです。

厚生労働省は、同研究会の報告書を公表したところであり、今後、男女間賃金格差の縮小に向けて、労使が自主的に取り組むための賃金・雇用管理の見直しの視点や支援ツールを盛り込んだガイドラインを作成し、その普及等男女間賃金格差縮小に向けた取組を進めることとしています。

報告書によると、女性の賃金カーブは、男性に比べ、年齢による上昇幅が小さく扁平であり、昭和60年から変わらない傾向にあります。

男女間賃金格差の要因として、女性は男性に比べ年齢とともに賃金が上昇しない仕組みとなっており、男女の平均勤続年数の差異や、管理職比率の差異を上げています。

労使トップ層は「管理職比率」「業務難易度」「職種」が要因であるという認識を持っており、男女間賃金格差の状況があまり改善していない中で、労使トップ層はともに男女間賃金格差に対する問題意識が低下、男女間賃金比を計算したことのない企業が8割に近くに上っています。

詳細は以下をご参照ください。
厚生労働省:変化する賃金・雇用制度の下における男女間賃金格差に関する研究会報告書の公表について

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