遺言のメリット その3
今回は、相続財産に不動産がある場合についてです。
よく「そんなに財産がないから遺言なんていらない」と言う方がいますが、
不動産があるなら、遺言は必須と言えるでしょう。
なぜなら、羊羹のように分けることができないからです。
まず、
どのような価額で評価するかで揉めます。
どうやって分けるか(誰が取得するか)で揉めます。
次にいつ処分するかで揉めます。
さらに不動産を取得しない人にどうやって金銭を代償するかでもめます。
(というより、代償で与える金銭がない場合が多いかと思います)
しかも、揉めたくないから・めんどくさいからと放置できません。
なぜなら、そこで生活したり利用している人がいるのでなるべく早く
解決すべきだからです。
しかし、それだけ重要だからこそ揉めます。
だからこそ、遺言でどう分けるのが妥当か・不動産を取得しない人に金銭を
相続できるか・困難なら、どう処理するのが妥当かなどを予め考えて決めておく必要が
あります。
また、遺言に「 ~に相続させる。」と書いておくと、その相続人単独で登記申請できるのでかなり手続きがスムーズです。