木村拓也さんの死から考える
こんにちは。
久々の更新となりました。
この間に、私も大好きであった元プロ野球選手の木村拓也さんが亡くなりました。
37歳という若さです。
そして、試合前のノック中に倒れ、意識不明になり、意識が戻ることなく亡くなりました。
残念ですし、信じられませんが、突然こういうことになってしまうことはあるのだということを痛感しています。
そこで、行政書士の立場から、相続がどうなるか考えてみたいと思います。
正確なことはわかりませんが、余命を宣告されたりしていたわけではないので
遺言は書いてないのではと推測できます。
木村さんの場合、奥さんと、お子さんがいるので、彼らが相続人です。
仲もいいと思われます。
遺言がない場合、遺産分割協議をして、遺産分割協議書を作成します。
協議に参加するのは、相続人。
しかし、お子さんは未成年なので参加できません。
では、どうするか。
法定代理人たる親が代わりに参加します。
しかし、木村さんの相続の場合、母親(つまり木村さんの奥様)も相続人です。
このように利益が対立する関係にある場合は、利益相反行為といい、親が子の代理人に
なれません。
では、どうするか。
奥さま一人で、勝手にハンコを押すこともできません。
この場合、家庭裁判所で特別代理人を選任してもらわなければいけません。
したがって、手間と時間がかかります。
突然、家族を失いそのショックは大きいと思います。
そして、仲が悪いわけではない。
そんな場合でも遺言がないと手続きに時間がかかってしまうのです。
もし、遺言がある場合はどうでしょうか。
例えば、「妻に全財産を相続させる」「遺言執行者に妻を指定する」とだけ
書いてあったとしても(他の要件を満たした上で)
、奥さまが一人で手続きをできるのでとてもスムーズです。
あくまで、医学などでなく財産的なことにすぎませんが、
遺言を書くのと、書かないのでは、その後の手続きに大差がでてきます。