技能実習制度、労働問題が多発しています!
厚生労働省では、技能実習生の適正な労働条件の確保を図るため、
全国の労働基準監督機関が監督指導を行っています。
平成24年10月25日、こうした監督指導や
送検の状況について、
報告書が公表されました。
平成23年のトピックスとしては、
次の2点が挙げられます。
・全国の労働基準監督機関が、
実習実施機関に対し2,748件の監督指導を行った。
このうち2,252件(82%)で労働基準関係法令違反があった。
・技能実習生に係る重大または悪質な
労働基準関係法令違反により23件の送検を行った。
厚生労働省としては、
技能実習生の労働条件については、
依然として問題が認められることから、
今後とも積極的に監督指導を実施するなど、
技能実習生の適正な労働条件の確保に
取り組んでいくとのことです。
【技能実習制度とは?】
技能実習制度とは主に開発途上国の外国人が日本にやってきて、
日本で培われた技術等を学んでいただくことで、
開発途上国の人材育成を支援する制度です。
この制度を利用する外国人は、
まず、外国人研修制度により
一定水準以上の技術等を習得します。
そして、研修で修得した技術等を
よりスキルアップできるにするため、
研修終了後、企業と雇用関係を締結した上で
生産活動に従事するというのが
制度の概要です。
【技能実習制度が抱える労働問題】
1993年に創設されたこの制度、
研修期間中は労働者ではないといのが
建前であることから、
労働基準法や最低賃金法等の
労働関係法令は適用されませんでした。
一方、受入れ企業では労働者と同様に
扱われることが多いため、
結果として賃金や時間外労働等に関する
トラブルが多発していました。
そこで、技能実習生の法的保護の強化を図るため、
「出入国管理及び難民認定法 (入管法 )」が
平成22年7月1日に改正されました。
これにより、技能実習生は、入国1年目から
労働基準法上の労働者として、
労働基準関係法令の適用を受けることになりました。
ただ、いまだに受入れ先の企業では
労働関係の法令違反が相次いでいます。
【技能実習生を雇用する企業向けパンフレット】
技能実習生の労働条件等について
確認できる厚生労働省が作成した
パンフレットを添付しておきます。
ご興味のある方は、こちらの資料でご確認ください。
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