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中野人事法務事務所中野 泰(なかの やすし)

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産業競争力会議で出された外国人と女性の戦力化に関する検討方針案

日経新聞より。

政府が6月にまとめる新たな成長戦略の検討方針案が明らかになりました。
20日の産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)で決め、
具体策を練ることになっています。

今回の検討方針案を見ると、
昨年の成長戦略「日本再興戦略」で踏み込み不足と指摘が出た分野が中心。
関係業界の抵抗が強い「岩盤規制」が多く、政権の実行力が試されています。
併せて昨年の成長戦略の実行計画も決定する。

検討方針案のうち、労務に関する点について、ご紹介します。

1 少子高齢化による労働力人口の減少を補うため、
  外国人の受け入れ環境を整備、
  最長3年の技能実習制度の期間延長や介護分野への拡大
2 専業主婦を優遇する配偶者控除などの見直し

働き手が少なくなっていく日本。
国は、これまで様々な事情により
戦力になりにくかった下記の層の掘り起こしを
行っています。

★若年層(正社員化で戦力化)
★女性(出産、育児を超えて働ける環境作り、キャリアップ支援)
★高齢者(年金がもらえる年齢まで)
★障害者(障害に応じた活躍の場を)
★外国人(外国の若年層の取り込み)

今回は、このうちの「女性」「外国人」に関する取組みです。

【外国人の受け入れ環境整備】

製造業や農漁業などで外国人労働者を受け入れる技能実習制度について、
優秀な実習生は最長3年の期間を延ばしたり、
介護も対象に加えたりする方向を明記しました。

こちらの制度は発展途上国への技術移転が名目で、
68業種で受け入れを認めています。
近年の在留者は15万人前後。
人手が足りない現場を支える労働力として期待されています。

介護は同制度の対象外のため経済連携協定(EPA)の
介護福祉士候補生として受け入れています。
福祉士の資格を取れば日本で働き続けられますが、
国家試験が難しいです。
実習生の場合、働く期間は制限されますが、
受け入れ人数は増やしやすいです。

【女性の就労促進】

放課後に小学生を預かる学童保育や、ベビーシッターなど
家事・育児支援サービスの利用者への
税制優遇措置などを想定しています。

現在、配偶者の年収が103万円以下なら
会社員は課税所得の計算の際に年収から38万円を差し引けます。
130万円未満なら保険料を払わずに夫の年金や健康保険に加入できます。
こうした制度が女性の働き方を制約しているとして、
見直しを図ろうとしています。

配偶者の年収制限は多くの方の関心を集めるところではないでしょうか。
今後の動きに注目です。

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