人間の器は大きくなるか!(中)
人間の器を私は5段階に分類します。まずその結論だけ申し上げます。
第一段階は自分も大きな人間になりたいとの志を立てる段階(志学・而立)第二段階は専門分野を極め人脈を形成し、自らを差別化し軸を完成する段階(不惑)、第三段階は相手と共感が形成され他人が動く段階(知命)、第四段階は社会にムーブメントを巻き起こし、抵抗がなくなる段階(耳順)、第五段階は宇宙の真理と一体化した段階(従心)です。
世にいう成功哲学は5段階のどこかで効果を発揮します。逆に申し上げれば、効果が乏しい段階、現世利益の観点からは逆効果になる段階もあります。これが「壁」です。「成功の秘訣を掴んだ」と思っても、手法を継続するだけでは結果は継続しないのです。
「年賀状が1,000枚以上書ければ独立可能」が私の持論です。これは第二段階をクリアするメルクマールです。経営者の多くは楽々クリアしています。ところがご年配の優秀なサラリーマンでも「数百枚台の前半」という人が思いのほか多いのです。
うちの社員に聞いてみると・・・アントレプレナー養成の総本山を自負しながらも・・・結果は悲惨なものでした。
年賀状を増やすには営業が最適です。現実に営業マンは第二段階を最短で突破します。起業に一番近いスキルといえるでしょう。
職場環境に恵まれなければ、業務外で人脈形成にチャレンジする手があります。
魅力的な異業種交流会に参加し幹部を狙うのです。一参加者でも名刺交換は可能ですが、人脈にまで育ちません。少し忙しくなっても、名刺交換をお願いされ相談を受けるポジションが有効なのです。自分が主催できればなお効果的です。
人脈の維持には膨大なコストがかかります。魅力的な異業種交流会を開催すれば、会いたい人が会費を払って集まります。これは種ですから、花が咲き実を結ぶまで、間違っても目先の営業で「換金」しては勿体無いです。
VIPクラスは講師としてお招きします。人脈交流会の志、参加メンバーの質・量がしっかりしていれば、かなりの確率で受けていただけます。この3点を真剣に高めることで、あなた自身の影響力をも高められるのです。
この方法を活用すれば、20歳台で1,000枚の年賀状も夢ではありません。そのときには、日本で会えない人はいない感覚になります。実は私もそうした時期がありました。でもこれには若干錯覚が含まれます。
20歳台のうちは、ポテンシャル(将来への可能性)で有力者にお会いでき、可愛がっていただけます。ところが40歳台を過ぎると実績が評価基準になります。多くの利害関係も出てきます。年齢に応じた成長がないと人脈は急激に減少していくのです。
「この人はどれだけの人に影響を与えるのか?」
有力者はそうした計算を無意識に働かせます。ですから40歳台以降の人脈に意外性は乏しくなります。人脈の絞り込み期とすら言えるかもしれません。20歳台で積極的に人脈を拡大し、あなた自身も成長を持続すれば、いずれ次々に花が咲きます。だからご年配の方は若く優秀な人間を応援したがるのです。