東京証券取引所、「2008年度上場制度整備の対応について」を公表
1.情報元 東京証券取引所(http://www.tse.or.jp/rules/seibi/2008program.pdf)
2.日 付 平成20年5月27日
東京証券取引所は、平成20年5月27日付けで、「2008年度上場制度整備の対応について」を公表しました。
東京証券取引所では、2007年4月に「上場制度総合整備プログラム2007」を公表し、それに基づき制度整備を進めてきました。これまでに、同プログラムの第一次実施事項及び第二次実施事項に掲げた事項については概ね実施又は整理を行ってきたとし、2008年度の上場制度整備については、以下の2つのテーマを中心に取り組むこととしています。
Ⅰ.上場会社のコーポレート・ガバナンス向上に向けた環境整備
同取引所では、上場会社のコーポレート・ガバナンス向上は、今後の日本の証券市場の健全な発展のための大きな鍵の一つであると考え、コーポレート・ガバナンスに関する施策(企業行動規範の整備を含む)を今年度の最重要課題として位置付けるとしています。
Ⅱ.上場制度整備総合プログラム2007のフォローアップ
今後の実行計画として、2008年度中に制度要綱をとりまとめ、又は要請を実施する「具体策の実施に向け検討を進める事項」と、基礎的な問題点の洗い出しなど、実現に向けた検討を行っていく「検討を継続する事項」の2段階に区分して進めていくとしています。
「具体策の実施に向け検討を進める事項」の主な概要は下記のとおりです。
1.企業行動に関する制度の整備
(1)適時開示の充実
(2)種類株式の上場制度の整備
2.市場制度の整備
(1)いわゆるプロ投資家向け市場の創設
・金融商品取引法の改正案に盛り込まれているプロ投資家向けの市場をロンドン証券取引所と資本・業務面で連携しながら法律の改正状況を踏まえて速やかに創設する。
(2)市場区分の見直し
・中小の成長企業を対象としたプロ向け新市場が創設される場合には、既存のマザーズや本則市場の市場第一部・第二部の性格付けや、上場制度上の特徴のあり方について整理を行う。
3.上場規則の実効性の確保に向けた制度の整備
(1)上場規則の実効性の確保手段の整備
(2)上場廃止基準の見直し
・公益又は投資者保護に関する上場廃止基準について見直しを行う。
→公益又は投資者保護を理由として上場廃止をするもののうち、違反行為を例示できるものがないか検討する。
【想定される内容:反社会的勢力が実質的に会社を支配していることが明らかな場合等】
4.多様な商品の上場に向けた対応
(1)多様な商品の上場に向けた対応
・ファンドの上場制度の創設(投資法人に関する上場制度の拡充)
5.その他
詳細につきましては、上記URLをご参照下さい。
情報提供元:ファイブアイズ・ネットワークス(株)