第180回 沼田の感性
成功経営者の8つの共通要因(4)
~4月16日の大久保道場にて~
引き続き4月16日開催の大久保道場のレポートです。8つの共通要因の第一要因は「5年、10年スパンの戦略」、第二要因は「共鳴するパートナーを得る」、第三要因は「権限委譲と部下の育成」でした。第四要因は「柔軟な心」です。(紙面の関係、参加者メリットを考え、私が若干編集しております!)
7月17日の大久保道場は、メンバー相互で交流する機会を求める声に応え、夕刻からプライベートクラブ、「シティクラブ・オブ東京(http://www.cityclub.co.jp/)」での開催となりました。上級な環境をご提供いただき、誠に有難うございました。
同クラブのマネージャーさまから「若手経営者だけでは勿体ない内容、クラブ・メンバーにもご案内できないか」と、大変ありがたいお言葉を頂きました。若手経営者にとっても、職業・年代が異なる富裕層の方々との交流は、学ぶものが多いと思います。皆様のご意見を伺いながら、面白い企画が生み出せればと一人ワクワクしております。
第四要因 柔軟な心での経営
「柔軟な心」の第一は「捨てられること」、思い入れのある事業でもダメなら捨てる、これが成功経営者の共通要因だそうです。捨てられないと重くなり、いずれ会社は動かなくなると言います。特に「きれいごと」を捨てられないトップは伸びません。中途半端に社会貢献を言うぐらいなら徹底的に稼いで、お金を社会に還元する「義賊」を目指すべきなのでしょう。マーケット以外に回答を求めると、趣味・オタクの会社に陥ります。
第二は「こだわらないこと」、大目標にはこだわっても小さい目標にはこだわらない、最後に勝てば良いという姿勢が大切です。朝令暮改どころか必要なら朝令朝改で良いのです。一方で「神は細部に宿る」ともいいます。
「些事にはこだわらないが、疎かにもしない」のが経営の秘訣です。「見るとこだわってしまう」のが、大局観の無い社長の特徴なのです。
ある会社の社員総会で、女子社員が涙ながらに「当社のサービスは準備不足で、顧客からのクレームが殺到している」と訴えたそうです。するとこの会社の社長は「君は何を言っているんだ、当社は今、革命を戦っている最中、この程度の問題で前進を止めるわけにはいかないんだ!」と檄を飛ばしたと
言います。コンプライアンスの観点からは問題のある話でしょうが、私はこの経営者の意気込み、こだわりを買いたいものです。
第三は「イライラしないこと」、そのためには自社(自分)のスタイルやペースを知る事が重要です。常に敵は我にあり。自分の器の範囲で勝負をし、他人と比較せず見栄を張らない、というのが本当の勇気です。
仏教では「悟りとは如実知自心(ありのままの自分の心を知ること)なり(大日経)」と言いますが、悔しい自分、不安な自分、惨めな自分、得意気な自分、その時々の「自分」と向き合い続ける事で、自ずと人生の最善手が打てるようになるのかもしれません。