ちょっとそこをどいてもらえますか。
完全に真っ黒な悪党も少なければ、完全に真っ白な聖人も少ないのがこの世の中です。
ウソをついたことがない人といって手を挙げられる人はどれだけいますか。
もし手が上がる人がいれば、それこそ嘘つきという気がします。
会社のパソコンで私用メールを送ってみたり、会社の経費を使う際に家電量販店のカードにたまったポイントでゲーム機を買ってみたり、接待だと友達と飲みに行ったにも関わらず遊んだだけだったとか、ちょっとしたことなら皆さん心当たりがあるでしょう。
目を血走らせて、一枚一枚領収書をめくって、場合によっては相手は先に確認したり、本人を問い詰めたりすれば全てばれてしまうことでしょう。
しかし、世の中はそんなに非効率にはできていないので、そこまで徹底的に調査される事例はたことがありません。
理由は簡単で、1000円を3時間かけて徴収できたとしても大幅な赤字だからです。そもそも、1000円未満なんて申告の際に切り捨てになるかもしれない程度の数字だからです。
優秀な調査官であればあるほど、時間を無駄にして税金を無駄遣いする気は無いわけです。
しかし、そんなこととはつゆ知らず、ちょっとした事でも気になってしまい、冷や汗をかきまくっている社長さんもいます。
人は皆いい人であろうとする気持ちがどこかにありますので、どうしても動揺してしまうわけです。
そんなときにやりがちなのが、無意識のうちに何かを隠してしまうのです。
そんなの冷静に見ていればすぐにわかるのですが、本人にとってはそれどころではありません。
ベテランの調査官はそんなちょっとした動きも見逃しませんので、すかさず質問が来ます。
後ろめたいものは最初からつくらないに越したことはありません。
実は、こういうのって事前に相談してくれればきちんと説明の準備ができるのに、税理士にすら秘密にされると、こちらの方も不安になってしまいます。
ちょっと恥ずかしい領収書でも、調査官に事細かく説明するハメになるよりは、よっぽどましだとは思うのですが・・・・・・。いかがでしょうか。
p.s.もっとできる調査官は、すぐには 質問せずに外堀を埋めた後にだめ押しの質問が来ます。端から見ていてもなるほどと思いつつ、こっちが冷や汗をかきます。