国民年金納付率 80%目標を維持
社保庁、09年度 実績には遠く
厚生労働省は24日、社会保険庁が2009年度に達成すべき目標を社保庁長官あてに通知した。国民年金保険料の納付率は前年度の目標と同じ80%を維持したが、実績にはほど遠く現実離れした目標との批判を浴びそうだ。
国民年金保険料の納付率は1990年代半ばまで80%台だったが、年金制度への不信感などから02年度に62%台まで低下。徴収体制の強化によって納付率向上を目指しているが、07年度は2.4ポイント低下の63.9%にとどまった。
08年度も年金記録漏れ問題への対応に人員を割いたことから強制徴収の効果がうまくあがっていない。11月末時点で59.9%と前年の同じ時期を1.8ポイント下回っており、目標の80%の達成は困難な情勢だ。
国民年金は20歳以上60歳未満の自営業者やパート労働者が加入し、保険料を猶予・免除されない限り納付義務が発生する。対象はおよそ2100万人。納付率目標80%は公的年金の財政検証の前提にもなっている。(21.2.26 朝日新聞 -労働問題-)