日立「無給の休日」導入
日立「無給の休日」導入
毎月平日の1日
全社員対象 労組に提案
日立製作所は4月から毎月平日のうち1日を無給の休日にする方針を決め、労働組合に提案した。対象は間接部門を含む国内の全社員約4万人(単体ベース)で、月額賃金は3-5%減る見込み。日立は2009年3月期に7000億円の最終赤字になる見通し。異例のコスト削減策で収益改善を急ぐ。
産業界では、減産などのため賃金を一定割合カットして所定労働日に休む『休業日」を設ける企業はあるが、無給扱いの休日を増やすのは珍しい。日立は土日や祝日といった従来の休日に加え、平日1日を休日とし、総務や経理などの事務部門を含む事業所単位で社員が一斉に休む。需要が急減している自動車用機器と消費者向け家電は2ヶ月に平日3日を休日とする。
人件費で100億円弱の削減効果があるほか、、事業所単位の休日とすることで光熱費の減少も見込む。期間は10年3月までを予定しているが、賃下げに難色を示す労組が反対すれば計画通り実施できない可能性もある。
自動車や電機など製造業では生産調整の一環として、工場を中心に休業日を設ける動きが広がっている。日立は全社員を対象に休日を増やすことで、生産性向上を促す。(21.3.5 日本経済新聞 ―労働問題―)