SE「名ばかり管理職」認定
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東京地裁 残業代4500万円支給命令
職務上の権限を十分に持っていないのに「管理監督者」とされ、残業代が支払われなかったのは不当だとして、ソフトウエア会社の社員3人が未払い残業代の支払いなどを求めた訴訟で、東京地裁は9日、原告の訴えをおおむね認め、会社側に3年半分の残業代など計4500万円の支払いを命じる判決を下した。
判決によると、3人はシステムエンジニアで、90~93年に管理職の課長代理に昇格。基本給の30%相当の特励手当が支払われる代わりに残業代は出なくなった。3人は月平均18~62時間の残業を行ったと認定された。判決は「原告らは部下の人事考課や昇格を決める権限を持っていない。プロジェクトチームの構成員を決定する権限すらなく、(管理監督者の定義である)経営者と一体的な立場にあるとは到底いえない」とした。原告側代理人は「名ばかり管理職がホワイトカラーでも蔓延している実態があらためて確認された」としている。
(21.3.10 朝日新聞 -労働問題-)