中途退職者らの年金
143万人未払い 企業年金連
企業年金連合会は1日、厚生年金基金の未払いが、今年3月末時点で143万人分、累積で1588億円に上ると発表した。このうち98万人は住所が分からず、受給手続きのための書類が送れなかったという。
会社の倒産などで厚生年金基金が解散した時や、短期間働いて転職した時などに、連合会が年金資産を引き取って運用し、受給年齢に達してから支給する。受給するには本人による請求が必要だが、書類が本人の手元に届かず未払いにつながるケースがあるという。多くが勤続10年未満の中途退職者とみられる。
中途退職者の未払い年金の平均額は1万8千円。勤続1カ月以上から受給できるため1万円未満が約89万人で65.5%を占めるが、20万円以上の人も約1万2千人いる。書類が届いたのに請求手続きをしていない人も45万人いる。
連合会は厚生年金の加入者リストと照合して住所を調べるなど解消を進めている。
(朝日新聞 -労働問題-)