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就職難救済の職業訓練制度 高校新卒者にも拡充

就職難救済の職業訓練制度 高校新卒者にも拡充

 来春の新卒者の就職状況が厳しさを増していることから、政府の緊急雇用対策本部(本部長・鳩山由紀夫首相)は、生活費も支給される職業訓練の新卒採用コースを来年4月に設け、職に就けない新卒者を数千人規模で救済する方針を決めた。近くまとめる追加経済対策に盛り込む。
 2009年度1次補正予算に計上された7千億円(のちに半分に削減)の基金で、雇用保険を受給できない元非正社員らを対象にした生活保障付きの職業訓練制度が7月に始まったが、これを新卒者が使いやすいように拡充する。新卒採用に漏れると、就職が難しくなりがちな高卒者の利用を主に見込んでいる。
 今後の採用動向を踏まえて訓練枠を決めるが、現段階では年間7千人程度を想定。全都道府県に計300以上のコースを設け、就職難が深刻な地方に重点配分する。
 訓練は専門学校などに委託し、事務やものづくりの基礎、社会人としての対話能力を身につけさせる。期間は6ヶ月、訓練費は無料で「世帯年収300万円以下」などの要件に合えば月10万円程度の生活費も支給される。
 新卒者訓練を終えた後は、情報技術や介護・福祉、医療などの通常の実施訓練にも移れるようにして、翌年春までの就職につなげる。
 来春卒業予定者の就職内定率は、高校が前年同期比13.4ポイント低下して37.6%(9月末時点)、大学が同7.4ポイント低下して62.5%(10月1日時点)で、ともに過去最大の下落幅を記録。特に高校は求職者が17万6千人いるが、内定者は6万6千人にとどまっている。(朝日新聞 -労働問題-)

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