パート加入増 雇用者全体が減少
労組組織率 34年ぶり上昇
全国の労働組合の推定組織率が今年6月時点で18.5%となり、34年ぶりに上昇に転じたことが10日、厚生労働省の労働組合基礎調査で分かった。前年同期比で0.4ポイントの上昇。厚労省は経済情勢の悪化でパートの労組加入が増加したことに加え、組織率を計算する際の分母となる雇用者数が110万人減少したことが原因とみている。
全国の労組2万6696を対象に6月30日時点の状況を調査。推定組織率は組合員数を雇用者数で割った割合。
組織員数は1007万8千人で前年同期比1万3千人増加した一方で、雇用者数は5455万人で同比110万人減少した。労働組合数は前年より269減った。
パートの組合員数は70万人で同8万4千人増加。増加分のうち5万人強が、パートが多い食品業やサービス業などのUIゼンセン同盟への加入者だった。
中央労働団体別では、連合が668万7千人(前年同期比6万4千人増)。全労連が64万7千人(同1万6千人減)、全労協が12万4千人(同4千人減)だった。
業種別では、最多が「製造業」の275万3千人、最小は「鉱業・採石業・砂利採取業」の6千人だった。増加幅が最大だったのは「卸売業・小売業」で、7万4千人増の114万8千人だった。(日本経済新聞 -労働問題-)