29歳店長過労死 5500万賠償命令
29歳店長過労死 5500万賠償命令
外食チェーン「グルメ杵屋」の子会社が経営する中華料理店の店長在職中、心筋梗塞で死亡した男性29歳の両親が「過労の原因」としてグルメ杵屋に約8000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が21日、大阪地裁であった。
田中敦裁判長は「休憩時間や休日を適正に確保せず、長時間労働に従事させた」として約5500万円の支払いを命じた。
判決によると、男性は2003年4月、堺市内の店舗で死亡しているのを出勤した従業員が見つけた。事前6か月の時間外労働は月96~153時間に上り、休日もほとんどなかった。
グルメ杵屋側は「店長は管理職で、会社側には労働時間の管理義務はない」などと主張。しかし、田中裁判長は、判決で、「経営者と一体的な立場になかった」と男性を管理職とは認めず、「会社側は労働実態を把握し、労働時間を適正に管理する義務があったのを怠った」と述べた。(読売新聞ー労働問題ー)