雇用保険の要件緩和
改正案提出へ「31日以上」に短縮
労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)は13日、雇用保険などの改正案要綱を長妻昭厚労相に答申した。雇用の安全網を強化するため、週に20時間以上働く非正社員について、加入に必要な雇用見込みを現行の6カ月以上から31日以上に緩和する。厚労省は18日に召集される通常国会に改正案を提出する。
雇用保険に未加入だった労働者への救済措置も厚くし、さかのぼって加入できる「遡及適用」の期間を延長する。現在は2年前までしか認めていないが、事業主が労働者から雇用保険料を徴収していたのに、加入手続きを怠っていた場合は、2年を超える期間も遡及適用を認める。
財政基盤を強化するため、失業給付に充てる労使折半の雇用保険料率は、現在の0.8%から1.2%に引き上げる。休業手当を助成する雇用調整助成金などの財源に充てるため、事業主が全額負担している保険料も、0.3%から0.35%に引き上げる。
原則として4月1日に施行するが、遡及適用の見直しは10月1日施行とする方針。(朝日新聞ー労働問題ー)