訓練中にパワハラで退職 660万円支払いで和解
訓練中にパワハラで退職 660万円支払いで和解
千葉県松戸市消防局の元消防士4人が、訓練中にパワーハラスメントを受け、退職を余儀なくされたとして、市に計約1200万円の損害賠償を求めた訴訟は21日、千葉地裁松戸支部(森邦明裁判長)で正式に和解が成立した。市がパワハラ行為を事実上認め、計660万円の和解金を支払う。
双方の関係者によると、和解条項に ①市は、訓練で配慮に欠けた言動や行き過ぎた行為があったことを真摯に受け止め、原告らに遺憾の意を表する ②再発防止のため万全を期すことを誓う--が盛り込まれた。原告の東京都の男性は、「一つの問題は解決したが、温床は多々残っているかと思う。徐々に良い方向に向かえば訴訟を起こしたかいがある」と語った。佐久間峰男消防局長は「市民の信頼を損ない深くお詫びする。消防の使命を果たすために厳格な訓練は不可欠で、今後、管理体制の一層の徹底を図りながら適正な訓練に精励する」などとのコメントを発表した。
(読売新聞-労働問題-)