パワハラ 上司に限らぬ
厚生労働省の「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議」(座長=堀田力・さわやか福祉財団理事長)が15日、職場でのパワーハラスメント(パワハラ)の予防と解決に向けた提言をまとめた。
厚労省がパワハラに関する提言をまとめたのは初めて。提言ではパワハラを「職務上の地位や人間関係など職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与えたり、職場環境を悪化させたりする行為」と定義。「上司から部下」へのいじめや嫌がらせだけでなく、「同僚間」や「部下から上司」に対するものも含まれるとした。パワハラは働く人の誰もが当事者になり得るとして、働くすべての人が問題を意識し、取り組むことを求めている。
また、典型的なパワハラを6類型に整理。身体的な攻撃=暴行、傷害▽精神的な攻撃=脅迫、侮辱▽人間関係からの切り離し=隔離、仲間外し▽過大な要求=遂行不可能なことの強制▽過小な要求=能力や経験とかけ離れて程度の低い仕事を命じること▽個の侵害=私的なことへの過度な立ち入り、などと具体例とともに示している。
厚労省は提言を踏まえパワハラに関するインターネットサイトの運営や企業の実態調査を進める方針だ。
労働問題(朝日新聞)
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