中小、派遣雇用を削減
民間調査 正社員・パートにシフト
派遣社員に対する需要が中小企業で縮小している。求人広告を企画・発行するアイデム(東京・新宿)が実施したアンケートによると、派遣社員を雇用している企業の半数近くが昨年7月以降に人数を減らしたほか、今後さらに派遣社員の比率を下げる考えの企業が3分の1を占めた。派遣から正社員やパート・アルバイトに雇用形態をシフトする動きが強まっている。
アンケートが7月に実施、999社が回答した。このうち派遣社員を雇用している企業は147社で、派遣の人数が1年前より「減った」企業は45%に達した。正社員やアルバイトなど、その他の雇用形態で「減った」と回答した割合は2割を下回っており、派遣社員を減らした割合が突出して高い。
また、派遣社員の過不足感については依然として「過剰」と答えた企業が23%と「不足」の9%を大幅に上回っており、今後さらに派遣社員の削減が進むとみられる。
今後の従業員比率に対する考え方では、「正社員」、「パート・アルバイト」の比率を高めるとした企業がいずれも4割超に達した一方、派遣比率を高める考えの企業は2割にとどまった。(日経新聞 -労働問題-)