トップページ
税理士 会計士 行政書士 司法書士 社労士
弁護士 弁理士 中小企業診断士 経営コンサルタント 保険代理店

メイン

労働問題Q&Aの記事一覧

労働意欲のない夫の代わりに、妻が基本手当の受給の手続きを出来るでしょうか?

 

雇用保険の基本手当等を受給するには、公共職業安定所に本人が「出頭」しなければなりません。雇用保険法第4条で「失業とは、労働の意志及び能力を有するにもかかわらず職業に就くことができない状態」となっている為、代理人ではいけないのです。

 失業者本人の体調がすぐれないのであれば、公共職業安定所で受給期間の延長の手続きを検討してみてはいかがでしょうか?こちらは、代理人又は郵送で手続き可能です。

条件:疾病等で30日以上職業につけない状態
期間:上記の状態に至った翌日から一カ月以内に手続き
提出:所定の様式に医師の証明書、離職票

労働意欲のない夫の代わりに、妻が基本手当の受給の手続きを出来るでしょうか?の続きを読む ≫

メンタル面の症状があると思われる従業員が診療を拒否している際の取扱は?

 

一般的な取り扱いとしては下記の4つの方法が良いと思われます。

①職場の上司が受診を勧める
②産業医に面接させる
③産業医から専門医に紹介して受診させる
④専門医の意見を聞いて休職を発令する

産業医のいない企業では、労働者健康福祉機構の各都道府県産業保険推進センターの専門医に相談する方法もあります。なお、相談は無料で出来ます。

メンタル面の症状があると思われる従業員が診療を拒否している際の取扱は?の続きを読む ≫

裁量制だと勝手に判断し、上司の許可なく休日振替できるか?

Q.専門業務型裁量労働制の職場で、従業員が自分の勝手な判断で休日を振り替えた場合、会社は認めなければならないのでしょうか?

A.勝手な休日の振替は認める必要がありません。

裁量労働制は、業務の遂行手段及び時間配分の決定等に関し使用者が具体的な指示をしないこととされていますので、出勤時間・帰宅時間は労働者が自由に決めることができまが、休日の位置を変える権限はありません(平成12・1・1基発第1号)。就業規則に休日を振り替える旨の規定を設けていたとしてもその必要があるか否かを判断するのは使用者です。

週をまたいでの振替となった場合には割増賃金の支払いが必要となる可能性もありますので、休日、深夜労働については勝手に行わず、上司への事前の届出、許可・承認の上で行うようルール化しておくことが大切です。

裁量制だと勝手に判断し、上司の許可なく休日振替できるか?の続きを読む ≫

未加入事業で年金対象の災害費用徴収いつまでか?

Q:労災保険の未手続き事業者には、事故が発生した時は100%の費用徴収が行われると聞きました。遺族・傷害補償年金の対象になる災害を起こした時は、受給権者が亡くなるまで100%の徴収が続くのでしょうか?

 

A:労災保険の未手続き事業場で事故が発生した場合でも、労働者に対する保険給付は行われます。ただし、その費用の全部または一部を事業主から徴収します。徴収割合は下記のようになります。

●保険関係成立届の提出について行政機関等から指導を受けたにもかかわらず、10日以内に成立届を出していない場合・・・100%
●事業開始後1年を経過してなお成立届を出していない場合・・・40%

 療養開始した日(即死の場合、発生の日)の翌日から3年以内に支給事由の生じたものに限られます。
 遺族・障害補償年金等についてもこの期間中に支給事由が生じ、かつ、この期間に係る分のみが費用徴収の算定ベースになります。

未加入事業で年金対象の災害費用徴収いつまでか?の続きを読む ≫

社員が勝手に労災請求したが補償実施が必要か?

 

社員が会社の意向に反して、勝手に労働基準監督署へ行き、労災請求して認定されました。労働基準監督官から休業最初の3日間の休業補償をするように指示されましたが、補償をしないといけないでしょうか?

 

 疾病が業務に起因していることが明らかであれば、労災保険法第14条より労災保険からの休業補償給付は「第4日目から支給する」とあるので、休業最初の3日分については、労働基準法第76条より会社に支払いの責任があるとされてます。
 労災保険給付決定は、会社や第三者にまで労災扱いを強制する力はありませんが、3日分の休業補償をが行わなければ、労働基準法第76条として送検されます。
 会社として、その疾病が労災ではないと考えているのであれば、労働基準監督署に労災決定理由について納得がいくように、説明を求めてみてはいかがでしょうか?

社員が勝手に労災請求したが補償実施が必要か?の続きを読む ≫

定年時再雇用、5年契約でも退職自由?

 

 60歳の定年到達後、従業員に安心感をあたえるため、65歳までの5年契約を結ぼうとしています。当人が途中で退職をしたいと申し出た場合、どうなるでしょうか?

 

 原則、期間を決めて労働契約を結ぶ場合最長3年までと定められていますが、「満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約」は最長5年まで認められています。
(労働基準法第14条)

 当面の間、1年を超える労働契約が締結された場合、「労働者は1年を経過した日以後においては、いつでも退職することができる」(労働基準法第137条)とされていますが、期間5年が適用される高度専門職、60歳以上の高齢者には、適用されません。よって、民法第628条が適用され、「やむを得ない事由があるときに限り」契約を解約できますが、損害賠償請求の可能性もあります。

 契約の双方が同意すればもちろん契約解除も可能ですが、就業規則などに退職のルールを盛り込むのが良いでしょう。

定年時再雇用、5年契約でも退職自由?の続きを読む ≫

遅刻に応じて、月給と賞与の二重カットは可能ですか?

 

遅刻した場合、ボーナス規程で出勤率の評価に加えて、遅刻回数に応じて減給するのは賃金の二重カットにあたりますか?

 

遅刻した場合、時間対応で賃金カットを行う事は減給の制裁に該当しない一般的な対応です。しかし、「遅刻に対応する時間を超える減給」は制裁とみなされますので、注意が必要です。
「遅刻・早退の時間については賃金債権が生じないのであるからその分の減給は労働基準法91条(減給の制裁)の制限を受けない」(昭和63.3.14基発第150号)

賞与を支払う場合、「賞与とは、定期または臨時に、原則として労働者の勤務成績に応じて支給されるものであって、その支給額が予め確定されていないもの」(昭和22.9.13基発第27号)ですので、出勤率の評価に加え、遅刻の回数に応じて減額しても問題はありません。

減給の制裁を行う場合、賞与から一定額を差し引くことも可能ですが、「1回の事由について、平均賃金の2分1を超え、また、総額について10分の1を超えてはならない」(労働基準法91条)という制約を受けます。

よって、このケースは時間対応で賃金をカットして賞与でマイナス査定をしても賃金の二重カットにはあたりません。

遅刻に応じて、月給と賞与の二重カットは可能ですか?の続きを読む ≫

解雇予告は年休消化を待ってから行う必要がありますか?

 

30日前に解雇予告をした所、労働者より残った5日の年休消化後30日をカウントすべきだと主張されました。解雇日をずらすと、一か月分の社会保険料の負担が発生してしまうのでどうすればよいでしょうか?

 

 行政解釈では、「年次有給休暇の権利は、予告期間中に行使しなければ消滅する」(昭和23.4.26基発第651号)とされていますので、年休の取得日数も含め、30日前の解雇予告でよいでしょう。仮に、年休の残日数が多く、予告後30日の間に全て年休を消化できなくても法的には問題はありません。

労働者の意を汲んで、有給消化後からカウントする場合
 労働基準法20条第2項に、「予告の日数は、1日について平均賃金を支払った場合においては、その日数を短縮することが出来る」とあります。

 よって、25日前に予告して、5日分の解雇予告手当を支払えば、予定どおりの日付で解雇が可能です。

(解雇予告と予告手当の併用) 


  法的な義務は存在しない点を相手に説明した上で、円滑な解決を図るのが大切です。

解雇予告は年休消化を待ってから行う必要がありますか?の続きを読む ≫

選挙の立候補準備に年休を与えるか?

 

選挙に立候補するという「公民権の行使」の為、準備期間も含め3週間の年休を請求された場合、準備期間も休暇を与える義務はあるでしょうか?

 

「選挙準備」を理由とする場合
通常の年休請求と同じ処理が可能です。
従業員が事前に調整をしなかった場合、使用者にある程度の「時季変更権」が認められた判例があります。(時事通信社事件=最判 平4.6.13)

 

「公民権の行使」として休暇を請求された場合
当選のために必要な法定期間中の選挙運動は、広く公民権に含ませて考えるべきと解されています。

(労働基準法コンメンタール)
労働基準法第7条にも有るように、法定期間中の休暇は与えるべきですが、「有給か無給かは当事者間の自由」とされていますので、無給で処理が可能です。

労働基準法第7条
「公民としての権利を行使するために必要な時間を請求した場合、拒んではならない」

補足:裁判員制度による休みも「公民権の行使」にあたるので、同様の処理が可能です。

選挙の立候補準備に年休を与えるか?の続きを読む ≫

出向、配置転換、転勤、転籍、移籍出向は会社の命令で出来ますか?

 

出向・配置転換・転勤の場合
労働者と個別の特約がない限り、通常の人事と同じなので可能です。

転籍・移籍出向の場合
労働関係そのものが変更になるので、労働者本人の同意がなければできません。
(民法第625条第1項より)
ただし、「会社分割に伴う労働契約の継承等に関する法律」による転籍は、労働者本人の承諾がなくても可能です。

出向、配置転換、転勤、転籍、移籍出向は会社の命令で出来ますか?の続きを読む ≫

同一疾病か再発かの判断基準は?(健康保険・療養の給付)

 

再発とは、疾病が一度治癒したと認められる必要があります。治癒は、必ずしも医学的な判断のみによらず、社会通念上の判断で、認められることも必要です。
  通常、再発の場合は、前症の受給中止時の所見、その後の症状経過、就業状況等調査の上で認定されることになっています。(昭和30年2月保文発第731号)

したがって、以下の要件が満たされていたものが、後日同一部位が悪くなり、療養を必要とすることになった場合が再発として取り扱われます。(昭和26年12月保文発第5698号)

①自覚的症状がなくなること
②医師の診断により客観的症状も認められないこと
③診療が終了したこと
④医師が就業可能と認めたこと
⑤一般的に日常生活に異常がないと認められること
⑥療養を中止してから相当期間労務に服していること

同一疾病か再発かの判断基準は?(健康保険・療養の給付)の続きを読む ≫

関連会社に出向する場合は、健康保険の被保険者資格は喪失になるか?

投稿日時: 2010-07-09 10:35:36 (0 ヒット)

 出向の意味によって、取り扱い方が異なるので、注意が必要です。

①従来勤務していた事業所と使用関係が消滅し、出向先と新たに使用関係が生じる場合
⇒従前の事業所の資格を喪失し、出向先で資格を取得します。

②従来勤務していた事業所との使用関係も存続させながら、
出向先においても使用関係が生じる場合
⇒二以上の事業所に勤務することとなり、保険者をどちらか選択します。
(二以上事業所勤務届を作成)

 従前の事業所においても使用関係が存続するということは、ただ単に身分が残っている、一定期間を経過した後に帰る予定になっている、従前の事業所と退職金の期間計算がされる等の理由ではありません。事実上の使用関係がのこっているか否かで、判断していただく必要があります。

 

関連会社に出向する場合は、健康保険の被保険者資格は喪失になるか?の続きを読む ≫

一年間病気休職している人の健康保険の被保険者資格は?

 

一年間病気休職をしている人の健康保険の被保険者資格は喪失させてもいいでしょうか?会社からの給与支払いもなく、社会保険料の控除もできていない状態です。 

 

被保険者の資格喪失は、業務に使用されなくなった場合に行うもので、欠勤している、給与の支払いがないという単純な理由ではできません。

 しかし、長期間休職の状態にあって無給が長く続き、職場への復帰も見込めないような人は、事実上の使用関係がないものとして、被保険者資格を喪失させることとしています。
(昭和25年11月保発第75号ノ2より)

 給与支払いがなくても、被保険者資格がある限り、事業主には保険料の納付義務がありますので、被保険者から保険料の控除が出来ない場合は、事業主と被保険者の双方で相談して処理をする必要があります。

一年間病気休職している人の健康保険の被保険者資格は?の続きを読む ≫

4月1日付で採用した社員が、本人都合で5月10日から出勤した場合の健康保険の資格取得年月日は?

 

  健康保険の被保険者資格を取得する日は、事業所との間に使用関係が生じた日です。採用の辞令が交付された日と使用されるに至った日は、必ずとも一致するとは限りません。実際の使用関係がどうなっているかによって資格取得日は変化します。

 

 4月1日から会社との間に使用関係が生じて、4月分より給与の支払いが行われた場合
⇒4月1日資格取得

 

 辞令が交付されたということだけで給与の支払いも行われず、5月10日になって初めて使用関係が生じ、その日以降から給与もその日以降から支給される場合
⇒5月10日資格取得

4月1日付で採用した社員が、本人都合で5月10日から出勤した場合の健康保険の資格取得年月日は?の続きを読む ≫

新たに使用されることになった者が、当初から自宅待機とされた場合の被保険者資格は?

 

新たに使用されることになった者が、当初から自宅待機(新たに使用することとした者をある期間就労させないこと)とされた場合の被保険者資格は?

次の両方を満たしている場合は、被保険者の資格を取得させます。
・雇用契約が成立している。
・労働基準法第26条の規定に基づく休業手当または、労使協定等に基づく報酬が支払われる。
    ↓
起算日:休業手当または、報酬の対象となった日の初日

※補足
 ○一時帰休(被保険者を一時的に休業させること)中の者の被保険者資格
    ↓
 上記の手当が支払われる場合は、被保険者の資格は存続させます。

 ○育児休業(育児・介護休業法第二条第一号による休業)中の者の被保険者資格
    ↓
 休業直前の標準報酬月額に基づき算定する保険料の本人分が申出により免除されるが、使用関係が消滅しない限り、被保険者の資格は存続させます。

新たに使用されることになった者が、当初から自宅待機とされた場合の被保険者資格は?の続きを読む ≫

アーカイブ

最近のエントリー

このページのトップへ