今まで企業に勤めていた人が、会社を辞め、求職の申し込みをし、求職活動を始めたとします。ハローワークをはじめさまざまな方法で探しましたが自分に合った仕事が見つからず、それなら今までの自分の経験やスキルを生かし起業しようと思い立ちました。
一般的には会社を起こしてから、何かもらえる助成金はないだろうかという相談が多いのですが、この助成金は設立・創業後では遅いということです。まず、起業しようとする方は、雇用保険の基本手当の算定期間が5年以上あることを確認してください。
一番大事なことは設立前に「法人等設立事前届」を提出することです。その後は前日までに支給残日数が1日以上あるように設立すればよいのです。 この助成金は、「創業から3カ月以内に支払った経費の3分の1が、合計で上限200万円まで支給」され、条件に合い、起業する方にとっては大きな力となります。ただ、もうひとつ大事たことは、上記の意味を拡大解釈してしまわないことです。
概略は表にも記しました。ただ、これをうのみにせず、起業をしようとする人自身が、助成対象経費にあたるかどうか、労働局と逐一相談して、なるべくそれに沿ったものにするのがポイントです。すべてが経費となると思い込み、自分勝手な設備投資などをして、認められないものが多かったなどという事例も多く見られます。
労働局は親切な対応をしてくれますので、事前にいろいろ相談に行くことをお勧めします。「創業から3カ月以内に支払った経費」とありますが、当該法人などの設立の日から起算して3カ月以内に支払いの発生原因が生じた費用で、かつ、支払いに係る契約の日(「法立設立事前届の提出後の日に限ります)から第1回目の支給申請時までの間に支払いが完了したものが対象となります。
そこで、契約や支払いの時期に関しても、うまく助成金の対象となるようにタイミングを考えることも必要となってきます。この助成金は仕事を失った人が職業経験を生かして創業、労働者を雇い入れて、今度は雇用を作る側に回るという意義のあることに対する支援なのです。雇用の拡大のためうまく利用していただきたいと思います。
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