前回は、「売掛金」をどれだけ早く回収するかについていくつかのアイデアをご紹介させていただきました。今回は在庫とも呼ばれる「棚卸資産」についてみていきたいと思います。
「棚卸資産」は原材料、仕掛品、製品、商品、貯蔵品などの科目で表示されているのです。もちろん、コストをかけて製作したり仕入れてきたりしたものなので、「棚卸資産」も会社のお金が形を換えている資産です。
「棚卸資産」はその名のとおり、きちんと棚卸しという手続きを行ってこれらの数量や単価を把握しておかないと正確な残高はわかりません。年に1回の決算のときにしか棚卸しをしていないのであれば、月末に棚卸しをするか、少なくても前回の決算のときより在庫が増えているか減っているかは把握できるようにしておきましょう。もちろん、一目見ればわかるように保管してもかまいません。
在庫がきちんと把握できるようになると、いったい何がどこにどのぐらいあるのかがわかるようになりますので、はじめて不要な在庫かどうか分析することができます。在庫が多い会社に限って年に1回しか棚卸しをしていないことが多いのはこのような理由です。
少なくとも、何かのときのために在庫を多めに持っておくということをやめるだけで、現金預金を大きく増やすことができます。
実は世の中には在庫を持たない商売がたくさんあります。顧客から注文を受けてから生産を始める会社もありますし、在庫を持っている会社から直送してもらい手数料を得るということも可能です。一部のインターネットビジネスのように、そもそも在庫の概念すらないダウンロード販売などもあります。
また、在庫が一定数量必要な商売だったとしても、売れ始めて品切れになりそうなときにすぐに発注しても間に合うような仕組みを導入している企業も存在します。
在庫が積み上がっていても、誰も何も言わない。そしていつの間にか在庫が積み上がっているのが当たり前になってしまっていませんか。在庫投資という言葉があることからもわかるとおり、在庫は思い切って会社のお金を使って投資するというぐらいの気持ちが社員間で共有されていれば、在庫が積み上がっていくのが次第に気になってきます。そこから、どうやって減らすかに頭を使うようになります。
在庫を減らすやり方はいろいろあると思いますが、まずは在庫を把握して、在庫は投資だという考え方をみんなで共有していくことからはじめてみましょう。
若くてフットワークが良いスタッフを中心にお客様のサポートを行っています。 新しいことにどんどんチャレンジするスタッフが多く「それはできません」という仕事が少ないのが当社の特徴です。
弁護士や会計士、税理士、司法書士、社労士、中小企業診断士、行政書士、ファイナンシャルプランナーと社内にほとんどの専門家が常駐していることから、本当に必要なサービスを一ヶ所で受けることができる便利さが喜ばれています。