前回(9月24日付)は「集客商品」と「収益商品」をわけるというお話でしたが、今回は、「心のたがを外す」というお話です。
セミナーで、たびたび値上げの重要性をお話しするのですが、その後連絡を取ってみると、実際に行動に移している人はほとんどいないのが実情です。
たとえ1%でも値上げできたとすれば原価はそれほど変わりませんので、簡単に利益増加につながるのですが、顧客を失うのではないかという心理的な抵抗が大きく、どうしても実行に移せないのです。
実例がありますので、多少要約してご紹介します。
L社は創業初期のごろ、はじめてJ・S氏の1000人規模の講演会を開催することにしました。実際に集客を始めてみると、案の定、思うようにできませんでした。
「価格が高いのか? 講師の知名度が足りないのだろうか?」。こんな言い訳ばかり考えていたとき、ある方からいただいたアドバイスはこんなものでした。
「価格を上げてみたら?」...全く意味がわかりません。ただでさえ参加者が集まっていないのに価格を上げる?
彼のアドバイスはこうです。「最前列を、プラチナ席として販売すればいい。プレミア感を望む人は必ずいるから」
渋々このアドバイスに従ってみた結果、価格を2倍にして数十席限定で販売したプラチナ席は、なんと一瞬で完売したのです。
もうおわかりでしょうか。「売れていないのは価格が高すぎるせいだ」という思い込みが「価格を上げる」という発想を止めてしまっていたのです。売り上げを上げる3つの方法の一つ、「平均購買単価を上げる」という概念はすでに皆さんにお伝えしています。
これまで多くのセミナーで、この概念の重要性をお伝えしてきました。しかし、重要なのは、知っているかどうかではなく、実際にテストを実行し、結果を測定し、日々その結果を改善していくところまで、"行動する"ことなのです。
単なる知識やノウハウの類は、インターネットや新聞、書籍などで簡単に手に入る時代になっています。以前は知識があることが競争上とても大きな意味を持ったのですが、ここまで知識が巷にあふれてくると、「知っている」だけでは何の強みにもならなくなってきています。今必要とされているのは、「実行してみて初めてわかる」レベルの知識です。にもかかわらず、これまでの古い常識や思い込みにとらわれて行動を起こさないでいると大きな売り上げを逃すことになってしまいます。
ぜひ、心のたがを外すことを忘れないでください。
若くてフットワークが良いスタッフを中心にお客様のサポートを行っています。 新しいことにどんどんチャレンジするスタッフが多く「それはできません」という仕事が少ないのが当社の特徴です。
弁護士や会計士、税理士、司法書士、社労士、中小企業診断士、行政書士、ファイナンシャルプランナーと社内にほとんどの専門家が常駐していることから、本当に必要なサービスを一ヶ所で受けることができる便利さが喜ばれています。