前回(10月1日付)は、「結果を測定して最適な方法を見つける」というお話でしたが、今回は、その続きで「従業員を教育する」というお話に入っていきたいと思います。
前回、厳客がどういう広告に反応しているかという情報から、顧客のニーズを把握して、そのニーズを満たすためのお手伝いをする店員の話が出てきましたが覚えていますか。単に売り込みをかけるだけでは顧客も逃げたくなってしまいますが、自分のことをわかってくれて、自分にぴったりの商品を一緒に考えてくれる店員とであれば話も弾むというものですよね。
実はこれと同じような体験ができる場所があります。それは「病院」です。
例えば風邪で熱があって、体がだるいということで病院に行ったとします。自分の名前が呼ばれて、医者と会うと、「今日はどうしましたか」というような話から、自分の症状を医者に説明し、医者の方からはさまざまな質問や、聴診器を使った診察や、口を開けてのどや舌の状態を確認するような診察などが行われます。
そして、「風邪ですね」という診断になれば処方箋を書いてくれます。ここで、あえてうそをついて医者をだましてやろうとか、何も言わすに黙っているというような人はいないはずですし、もらった処方箋にケチをつけたり、この薬はいらないということで買わずに帰ってしまったりする人はほとんどいないでしょう。
診断と処方箋を書くというサービスを提供している面においては、ほかの商品やサービスを売っているのとたいして違わないように見えます。物を売りつける店員は、ある意味顧客のニーズよりも自分が売りたいというニーズが強い状態ですが、医者は専門知識を活用して患者の問題を解決すること、つまり患者のニーズに集中しているのです。
もちろん自分で解決できなければ、たとえ競合だとしても大きな病院を紹介するでしょうし、ある薬のもうけが大きいとしても、患者のためにならなければ決して処方しないでしょう。
営業職の研修で、巧みな話術で客に買わせるというようなテクニックを学ぶ研修に根強い人気があるようですが、顧客が本当に求めているのは医者のように自分のニーズを満たしてくれることです。自社の従業員がきちんと商品や業務の専門知識を身につけ、それを活用して医者のように患者を導くことができる力をつけることができれば、今まで購入をためらっていた多くの顧客が購入してくれるようになります。
このような力をつける研修を、顧客と接点がある従業員全員に対して継続的に行っているような会社は非常に少ないようです。こう考えると、多くの会社に売り上げを増やすチャンスが残っているということになりますね。
若くてフットワークが良いスタッフを中心にお客様のサポートを行っています。 新しいことにどんどんチャレンジするスタッフが多く「それはできません」という仕事が少ないのが当社の特徴です。
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