前回(11月26日付)は、顧客が普段使っている言葉で語りかけてみましょうというお話でした。今回は「顧客は何のために商品を買うのですか」という質問からはじめてみましょう。
例えば、デジタルカメラがほしいという顧客がお店にやってきたとします。いろいろな製品を比べて、これがいいかな、ということで購入します。電池やメモリーカードぐらいは追加で購入するかもしれませんが、だいたいはそれで終わりではないでしょうか。
そこで質問です。顧客は何でデジタルカメラを買ったのでしょうか?
別に、デジカメ自体がほしかったわけではなく、家族やペットのきれいな写真を撮って保存しておきたいとか、いろいろなところに旅行した思い出を写真に残しておきたいとか、携帯のカメラではうまく撮れない夜景をバックにした彼女の写真がほしいとか-何かの思い出を保存しておくために購入するのではないでしょうか。
つまり、デジカメがほしいのではなく、思い出を保存する手段の一つとしてデジカメを購入しているのです。また、携帯電話にカメラがついているのが当たり前の世の中で、わざわざデジカメを購入するのは、きれいな写真を撮りたいと思っているわけです。
ここまで具体的なニーズがわかったとしたら皆さんはどうしますか。きれいな写真をたくさん保存しておくためには、パソコンや大容量のハードディスク、DVD、編集のためのソフトやきれいに印刷するためのプリンターも必要になるかもしれません。
あれ? どこかテレビでこんなセットをみたことがないですか。ほら、テレビショッピングでこんなセットを売っているじゃないですか! あれです。さらに顧客のニーズがわかっているので、きれいな写真の撮り方の本やDVDも付けてあげると良いかもしれません。
こうやって、顧客のニーズを先読みしてさまざまな選択肢を顧客に提供すると、全体的に安くできますし、必要な商品・サービスを教えてもらえた顧客にとっては満足も高くなりますし、お店の平均購買単価も向上します。
そこで、今日はこんな選択肢を用意できないか検討してみませんか。
①製品やサービスを追加する。組み合わせて使うと顧客満足が高まるものを提案します。商品ばかりでなくサービスも追加できることが多いので、検討してみましょう。②数量を追加する。数量や品質に関する選択肢を追加し、最適なものを選択できるようにします。③組み合わせを増やす。さまざまなパッケージを用意して、顧客のニーズに合う提案をしていきます。
安いと思って買ったデジカメの使い方がわからず、ほこりをかぶってしまう、というのが売り手と買い手にとって最も不幸なことです。常に「結果を売っているのだ」ということを忘れないようにしましょう。
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