前回(12月3日付)は、顧客は何のために商品を買うのかを理解しましょうというお話しでした。さて、今週はその続きで「見込み顧客を集めるな」というお話なのですが、ちょっと意外な感じでしょうか。
そもそも新規顧客を集めなければビジネスはスタートできませんし、リピートも期待できません。1人の顧客が使えるお金も限界がありますから、平均購買単価も頭打ちになります。
しかし、営業をがんばって顧客を集めようとすればするほど、相手はそっぽを向いてしまうのです。それもそのはず、「お願いだから取引してください」と言い続けても、苦笑いされるか、無視されて二度と会ってもらえないか、「何で?」と聞かれて大幅に値切られる-というあたりが関の山かと思います。
それでは、広告宣伝に大金をかけたり、プレゼントで釣ったりすればいいのでしょうか。いえいえ、これも間違いです。あなたの会社の商品やサービスに興味がない人たちをプレゼントなどで無理やり集めたところで、到底リピートは望めません。大金を使えば使うほど後が続かずに自ら首を絞めてしまうことになります。
さて、いったい何が問題なのでしょうか。皆さんも一緒に考えてみましょう。顧客に無理をお願いしたり、お金やプレゼントの力で無理やり集めてくるという考え方は、自分中心のアプローチです。誰もあなたの会社の都合なんて興味はないのです。
その一方で、多くの人が興味を持っているのは「自分のニーズ」です。おなかが空けばレストランを探しますし、髪が伸びたと思えば理髪店に興味がわきます。腰が痛くなれば治してくれる腕のいい医者やカイロプラクターを探しますし、実印が盗まれて契約書が偽造され、お金を払えと訴えられれば必死に腕の立つ弁護士を探します。
この違いがわかりましたでしょうか。「一般的な見込み客」など探さすに、「特定の問題を抱えた顧客」を探すべきなのです。もし、自社の得意分野の商品やサービスで、うまく問題を解決してあげられる特定の問題を抱えた顧客を見つけることができれば、会社は大もうけ間違いなしです。何しろ、顧客の方から売ってくださいとお願いしてきますから、取引してくださいと頭を下げる必要はありませんし、値切られる心配もありません。
自社が解決できる特定の問題を抱えた顧客は、どこにいるのか、困ったとき何を見て業者を探すか、誰に相談するのか、問題が表に出る前に特定の行動をしないか、どんな世代、性別、業種に多いか、どんなきっかけで問題に気づくか-などなど顧客の視点に立って、具体的にどうするかを考えてみることで、この大きな金脈を堀り当てることが可能となります。もちろん自社の専門性を高める努力も必要ですが、見込み顧客を探していた時間すら利益に変わることになりますよ。
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