前回(12月10日付)は、見込み客ではなく「特定の問題を抱えた顧客」を探すお話しでした。今日は、ニーズが満たされずにいるたくさんの顧客を取り込む方法を検討してみましょう。
私は、肉が苦手ですので、ここ何年も肉を食べていません。このような人が温泉に行ったりすると、非常にもったいない思いをすることになります。多くの温泉は宿泊と食事がセットになっていますので、一生懸命地元の食材を使ったりしておいしい料理を出してくれます。もちろんその中には肉料理も入っていまして、しかもかなり豪華なことが多く、肉を食べない人にとっては無駄なところにお金を払っているという気持ちが強くなります。
事前に別な料理に変えてくれといえば対応してくれるところもありますが、パンフレットなどに書いてあることも少なく、いちいち電話で確認したり説明したりするのも面倒なので、ついつい足が遠のいてしまいます。
実はこれと同じようなことがいろいろなところで起きています。確かに売り上げを伸ばそうとすればセット販売をするのが手っ取り早い方法で、うまく組み合わせることで顧客に大きなメリットを提供でき、大きな利益をもたらすことが可能なのですが、不要な人にとっては、逆にセット販売があるだけで足が遠のいてしまう原因になってしまうことがあるのです。
このヒントを皆さんはどう活用しますか。そうです。セット販売で大成功している会社があれば、その裏にニーズが満たされずにもんもんとしている多くの顧客がいるのです。
例えば、理髪店でカットからシャンプー、セット、ひげそり、顔そり、耳かきやマッサージまで時間とお金をかけたフルセットのお店が当たり前だと思うと、その裏にはキューピーネット(東京都中央区)が展開する「QBハウス」のように短時間でカットのみを行うお店があって繁盛していたりします。
温泉の中にも星野リゾート(長野県軽井沢町)の「星のや」など、顧客の声をもとに食事を付けるかどうかを自由にして、いつでも頼めるルームサービスなどを充実させている例があり、高価格帯にもかかわらず人気です。
また、女性が1人でラーメン屋に入るのは勇気がいるようですが、席に仕切りがあり、店員と顔を合わせなくても食べられるお店なら安心。味に集中するための仕切りのついたカウンターで繁盛しているラーメンチェーン、一蘭(福岡市博多区)。
一人でするゲームから家族全員で楽しむゲームに発想を転換して大儲けした任天堂の「Wii」。
ビールメーカーが発売したノンアルコールビールが飲酒運転の取り締まり強化や、飲酒しない人の増加で品薄になるほどバカ売れ-。
このように、ヒットした商品やサービスの裏には、たくさんのニーズが満たされない顧客が隠れていますので、いち早く「逆の発想」をしてみることで大きなチャンスがありますよ。
若くてフットワークが良いスタッフを中心にお客様のサポートを行っています。 新しいことにどんどんチャレンジするスタッフが多く「それはできません」という仕事が少ないのが当社の特徴です。
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