4月から新入社員が入社した会社も多いと思います。研修がある程度進んで、最初の給料日を迎える頃になるといろいろな声が聞こえてきます。
初めての給料で親に感謝の気持ちを込めてプレゼントする方もいる一方で、手取額があまりにも少なく、ビックリする新入社員も意外と多いようです。
例えば、月20万円の初任給で、15日締め25日払いの会社だと、最初の給料が支払われる4月25日には、4月1日から15日までの半月分で10万円が支給され、そこから雇用保険料と源泉所得税が差し引かれての振り込みになることも多いのです。
そして、何とかやりくりしながら、楽しみにしていた5月25日の給料はどうかというと、今度は社会保険料の徴収が開始されますので、こちらも思っていたより手取額が少ないという結果になってしまいます。
事前にこのような仕組みであることを説明してあれば、ある程度ショックも小さいのですが、何の準備もせずに学生気分で有り金を全てを使ってしまっていると「生活できない!」という人たちが続出します。
中には、月末締め翌月25日払いというような会社も実際に存在します。このような会社の場合、4月1日に入社しても、最初の給与は5月25日まで支払われないということになります。せっかくのゴールデンウイークもお金が足りなくてどこにも行けないということになりかねません。
実は、このような労働条件は入社時に必ず明示されているはすなのです。なぜなら使用者は労働条件明示義務(労働基準法15条1項)があるからです。その中でも重要な項目については書面の交付による明示が義務付けられていますので、その一つである賃金についても書面の交付を受けているはずです。会社側としても誤解が生じないように、できるだけわかりやすく説明することが必要ですが、新入社員側でも、分からないところはきちんと確認するということが重要です。
他に誤解が生じやすいのが各種手当に関することです。例えば、残業をした場合に別途時間外手当が支給されるのか、それとも一定のみなし残業手当や職務手当などが支給されており、一定時間を超えないと追加では支給されないかなどは、誤解が生じやすい部分です。会社側でも、月いくらというだけでなく、各種手当の性質や、事例を使った説明などで、誤解が生じないように説明を工夫しましょう。
こうした労働条件を文書で明示するために「労働条件通知書」という書面が交付され、これが雇用契約書を兼ねていることも多いようです。最近では就業規則のコピーを交付する会社も増えてきました。
例年、新入社員が入社して最初の給与支給日には、質問や相談、場合によっては「話が違う」というようなクレームが多くなりがちですが、きちんと対応すればトラブルを未然に防止できますよ。
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