一般的な中小企業では即戦力の採用がメーンのことが多く、あまり新卒にまで力が入れられません。しっかり新卒採用をやっている会社だと、ネット上の評判にきちんと気を配っていることが多いのですが、そもそも調べたことすらない中小企業も多いのではないでしょうか。今回はそんな中小企業で内定辞退者が続出する原因になった掲示板の書き込みの話です。
人事「先生、先日内定者から辞退の連絡をもらった際に理由を聞いたところ、ネット上の掲示板に、当社が顔だけで女性を採用しているとか、プライベートな質問ばかりしてくるセクハラ面接だという書き込みがあったことがわかりました。確認してみたところ、どうも特定の人が自作自演で複数の書き込みをしたようです。以前ちょっと変わった人が面接に来たので落としたのですが、書き込み内容から推測すると、どうもその人が腹いせに書いているようです。何とかなりませんか?」
社労士「もともと、ネット上の書き込みは信用力が落ちるため気にしない人も多いのですが、実際に辞退者が出て損害も生じたとなると話は別です。掲示板の運営者に連絡して削除してもらえることがありますので、まずは管理人に連絡してみてください。また、インターネット上ではIPアドレスという利用者を特定できる情報を取得できますので、管理者に投稿の日時とIPアドレスを開示してもらうよう依頼してみると良いでしょう」
人事「わかりました。さっそく手配してみます。でも、会社として反論しなくても大丈夫でしょうか?」
社労士「これは考え方次第ですが、きちんと反論して真実を明らかにする会社もありますが、多くの場合、さらに話題が盛り上がってしまうことになりかねませんので、削除してもらう対応が一般的です。特定のIPアドレスから投稿できなくしてもらうこともできますので、管理人にきちんと説明してみてください」
いかがですか、火のないところに煙は立たないといいますが、腹いせや営業妨害目的で匿名性を盾に書き込みをする人が後を絶ちません。すぐにやめてくれれば良いのですが、中には何年も書き込みを続ける人がいるので要注意です。
実は、IPアドレスと日時がわかればプロバイダーの持っている情報からどのパソコンから書き込みしているかの特定が可能になります。
あまりにもひどい場合は、弁護士に相談しつつ、きちんと証拠を集めて警察に被害届を提出することになります。警察からの呼び出しや、電話一本入れてもらうだけで、反省して嫌がらせがやむことも多いので、どうしてもというときは検討してみてください。
採用を手控えたり、社名を変えるなどの過剰反応は相手の思うつぼです。
若くてフットワークが良いスタッフを中心にお客様のサポートを行っています。 新しいことにどんどんチャレンジするスタッフが多く「それはできません」という仕事が少ないのが当社の特徴です。
弁護士や会計士、税理士、司法書士、社労士、中小企業診断士、行政書士、ファイナンシャルプランナーと社内にほとんどの専門家が常駐していることから、本当に必要なサービスを一ヶ所で受けることができる便利さが喜ばれています。