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フジサンケイビジネスアイ 特別コラボ企画

【労務管理の落とし穴(37) 嘘だらけの職務経歴書】

 最近、なかなか就職が決まらないという方が増えているようです。雇用保険の残日数や家族からのプレッシャーも気になり出します。とにかく数をあたれば何とかなるかもと思いきや、逆に志望動機が不明確と酷評され、焦りが頂点に達すると、少しずつ職務経歴書の内容が「立派」になっていくケースもあるようです。今回はそんな"お化粧"が発覚してしまい、大きなトラブルになってしまったケースです。

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 社長「先日インターネットでうちの評判を調べていたところ、どうもおかしな書き込みを見つけてね。これなんだけど、伏せ字のところを割り引いても、どうもAさんの職歴と酷似しているので念のため見てもらいたいと思ってね。どうだい?」
 社員A「た、単なる人違いじゃないですか。しょせんネット上の書き込みですよ」
 社長「でも、あんなやつを雇うなんて、うちの会社はバカだとまで書かれているのでね。念のため前職に電話で確認してみようと思うのだけど」
 社員A「そ、それは...。済みませんでした。つい出来心で、同じ部の人たちが携わっていただけのプロジェクトで活躍していたなど実務経験を大げさに書いてしまいました」
 社長「本当にそれだけ?」
 社員A「実は、簿記3級の資格も合格までは...」

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 いかがでしょうか? この会社の就業規則には「重大な経歴詐欺」がある場合は懲戒解雇できる旨の規程がありましたので、さっそく懲戒解雇をしようと準備を始めたようですが、本当に大丈夫でしょうか? この「重大」というのがどのくらいまでを指すかによっては、ちょっとでも職務経歴書などに大きなことを書いた人はいつでもクビになるリスクがなくなりません。
 重大な経歴詐称の主なものは最終学歴や職歴や犯罪歴の詐称などですが、詐称の内容や当該労働者の職種などに即して具体的に判断されることになります。重大な経歴詐称があれば、労働契約上の信義則違反となり、労働者に対する全人格的判断を誤らせる結果、雇入れ後の企業秩序や運営に支障が生じることなどが懲戒できる根拠になってきます。
 さて、今回のケースですが、確かにプロジェクトにかかわっていなかったようですが、内容を確認してみると、新製品開発のプロジェクトで、現在担当している営業職とは無関係ですし、簿記の資格を持っていなかったとしても、そもそも会社が一般教養程度の認識で社員に受験を推奨していた程度のもので、重要性はなかったようです。先ほどの書き込みも削除依頼を出したら直ぐに削除されましたので、特段大きな影響はなかったようです。ということで必ずしも懲戒解雇まで必要な重い事案とまでは言えないかもしれませんが、他にもやましいことがあったのか、Aさんはこの日を最後にこつぜんと姿を消してしまったそうです。

ユナイテッド・アドバイザーズ法律会計事務所

 若くてフットワークが良いスタッフを中心にお客様のサポートを行っています。 新しいことにどんどんチャレンジするスタッフが多く「それはできません」という仕事が少ないのが当社の特徴です。
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