中小企業の会計基準
新規設立して間もないお客様が大手都市銀行より借入を起こすときに、お客様の決算書が「中小企業の会計基準等」にどの程度準拠して作成されているのか、顧問税理士が「中小企業の会計基準に関するチェックリスト」に記入するよう求められることがあります。当然中小企業等の会計基準により準拠していたほうがいいわけでありますが、チェックリストが全部イエスになるには会社法上の大会社並みの決算書を作成しなければならないので、必要性や作業の点でそこまでやるべきものなのか疑問に感じます。そのレベルの決算書を作成するには中小企業といえどもそれなりの内部統制を構築していなければならないわけで、果たしてそこまで手の回る企業がどれだけありますでしょうか。リスクヘッジという点から考えると企業の透明性が確保されればそれだけ判断材料が増えるわけで仕方の無いことなのかもしれませんが、決算書がかっちり作成されていても業績その他の内容が悪ければやっぱりダメ、という話になってはなんともやるせないです。税効果会計といっても未払事業税の調整くらいしか出ないこともよくありますし(苦笑)。不況になるほど会計の厳密性を問われ、会計学というものが脚光を浴びるような印象なのは少し淋しい気がします。
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