様々な業種に関わるPL法(製造物責任法)
こんにちは、保険情報サービスの花田です。
さて皆様、『PL法』という法律ご存知でしょうか?
先日、私はこのPL法に関わる賠償責任保険(PL保険)をお預かりしました。
業種によっては、あまり聞き慣れない言葉かも知れませんが、
実は多くの業種にも当てはまる法律なのです。
今回はこの『PL法(製造物責任法)』についてお話ししたいと思います。
≪PL保険は必要なの!?≫~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・
最近、お客様が次のような問い合わせをいただくことが増えてきました。
「取引先から新規の取引きにあたりPL保険に加入を勧められている」とか「PL法って製造物責任でしょ?うちは製造じゃなく卸売りなんだけど入らないとマズいのかね?」といった内容です。
この不景気で利益も下がっている時に...と思われる経営者も多いようです。
しかし実はこの保険、企業にとってはとっても大事な保険なんですね。
≪PL法(製造物責任法)って何!?≫~~・~~・~~・~~・~~・~~・~
まず民法での損害賠償は「被害を被った側が、加害者に故意・過失があったかを証明しなければならない」となっています。
もし製造物賠償事故の被害者になったとき、その過失の証明を一般消費者が立証していくことはとっても大きな壁となっていました。
そこでPL法(製造物責任法)が施行され、『過失は要件とせず、製品に欠陥があった事を要件とするだけで損害賠償を請求出来る』となったのです。
これは消費者保護の観点で作られた法律であり、立証責任は製造者側(企業)がもつことになります。
≪...連帯債務って!?≫~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~
「豆腐を食べた女性の方が次の日に食中毒で亡くなった」
この事例はPL法が施行される前の話になります。
結果としては製造の時点で菌が付着していたので、製造した豆腐屋の責任であり、配送業者や小売業者には非が無いように思えます。
しかし、「製造者、配送業者、小売業者の全てが連帯して損害賠償の義務を負う」という判決が出ています。
(岐阜地裁 昭和48年判決)
★☆★☆ 食品営業者を取巻く賠償責任 ★☆★☆
⇒ http://www.hoken-joho.co.jp/houjin/rm_kawaraban_hanrei07no1.pdf(出典:株式会社インターリスク総研)
つまり商品やサービスを流通させた結果、消費者がケガをしたり、モノの損壊
の事故が生じた場合、そこに携わった事業者が責任対象者となるのです。
また、損害賠償金額を製造者のみでは負担できないといったケースでも、
消費者の方が賠償を受けられるようにしているとも考えられます。
≪PL法への対応≫~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~
こういった観点から見てみると、企業は大きな責任を負っているのだと痛感
させられます。様々な形で突然、損害賠償を請求されるか分かりません。
そのためのリスク対策としてPL保険で賄うようにしておくのも、
一つの手段だと思います。
このPL保険は製造業者よりも卸売り、小売業者の方が保険料が割安となっており、
また業種や売上によっても保険料が変わります。
PL保険は損害保険会社が取り扱っていますが、自動車事故のような保険会社の
示談交渉サービスはされていません。
できれば企業分野に強い損害保険代理店に任せる方が、いざというときに、
力になってくれるでしょう。
ハッと思われた方は弊社保険情報サービスに気軽にご相談ください。
保険は知らないと損をすることがたくさん!!
でも知っておくと得をすることもたくさんあります。
(トータルコンサルティング部 花田浩二)
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