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小橋川会計事務所ブログ

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青色と白色?

ここで簡単な問題です!

確定申告の方法には青色と白色の2種類があります。
なんで分けているのでしょうか?

1 2色あるほうが綺麗だから
2 30歳以上と未満
3 男性と女性
4 なるべく正確なものと簡便なもの

1番は確かに綺麗ですけど、所得税の確定申告書は実は実際青色ではなく決算書が緑色の枠でできています。法人税の場合には1枚目を実際に青色の用紙で出します(紙提出の場合)。色は関係ないのでこれは不正解。

2番3番も年齢や性別あるいは血液型等でわけることはほぼ不可能なので、これも不正解。(というより分ける意味がありませんね)

4番が正解です。

青色申告は、その届出書を税務署に提出した上で事業や不動産所得がある方が会計処理を正確に行い帳簿もきっちり付けている場合に認められます。
それにより、正確さの程度もありますが所得から10万円・65万円いずれかを控除する特典が設けられています。

Etax導入時の5000円控除は1回だけですが、これはずっと続きますから、気合いのある方や時間のある方、知識のある方はご自分でチャレンジしてみてください。

自身のない方は税理士にご相談を。

一方白色申告は、申告書上の数字だけ記入し帳簿や決算書をつけていない場合の申告方法です。

簡単な申告のポイント(事業所得等ない方向け)

1 病院にかかった費用(診断・治療・薬等)や通院にかかった費用、医師に指示されて行っている各種治療に付随する諸費用等様々な医療費が、10万円以上(1家計全体で)あれば、所得から控除できます。

普段から医療費に属するレシート類はコマメに集めて、保管しておいてください。家族全員分ですよ

2 年金所得がある方のうち、予め源泉税が支給総額から引かれている方は、税金が戻る可能性があるので確認してみてください。

1も2も簡単にできますから、面倒臭がらずやってみてください。

申告期限まであと5日。

納付は、振替納税のほうが1ヶ月以上先に引き落としとなるので届出をしておくと有利かつ納付の手間が省けて便利です。

還付は、早く申告された方ほど早く戻りますからできるだけお早めに。

では、皆様のご検討をお祈りしています。

年金型保険課税に対する最高裁判決の衝撃

 7月6日本日、年金型保険における相続税と所得税の2重課税が違法であるというとんでもない判決が最高裁にて下され国側の敗訴が確定しました。
 この判決、実は徴収側の国税庁や支給者側の生命保険業界さらには年金型保険の受給者に対して途方もないインパクトをもたらします。ひいては国の財政にも少なからず影響を与えることも間違いありません。なぜかと申しますと、私の周りをざっと見回してみても顧客の皆さまだけでなく親族にもこうした保険を所有していらっしゃる方が沢山おり、その処理件数といったら見当もつかないほどとなり還付税額が大きくなることが予想されるためです。

 初めて耳にした方のためにこの事例について簡単にご説明しましょう。
 ご存じのとおり誰かが亡くなると国はその人の財産について税金をかけることとなりますが、年金型保険については亡くなった時に当該保険の価値を算出し相続税をまず納税します。通常、いったん相続税の納付を終えた財産は以後課税なく相続人が受けとれるのが一般的な課税方法です。
 ところが、この年金型保険はその後10年にわたって受け取る方法(いわゆる一時払いではない年金払い方法)を選択すると受け取る度に、すなわち毎年所得税(雑所得)が課税されることになるのです。またこの方法は40年以上も継続されてきました(天文学的な件数です)
 それを今の今まで普通と考えてきましたが、今回の主人公となる長崎の女性が2重課税として税務署に対して返還請求をしたところ拒否されてからこの訴訟が始まったようです。
 
 1審で2重課税が認められ勝訴。2審で国の要求が認められ敗訴。そして本日、最後の審議で通例徴税訴訟の敗北を喫することのない国に勝訴しました。この判決においては裁判官も相当の覚悟があったのだと推測できますが、最高裁まで意思を貫き通した長崎の原告の方も立派なものと敬服いたしました。

 私見では、もちろん相続時における評価対象も分割で払われる年金も元金(出所)は同一のものであるため2重課税であることは否めないと考えております。ただし元金から生じた果実(利息や運用に基づく増加資産)について税金をかけることに異論はありません。

 しかししかし、これから実務者サイドは落とし所を探るのに大変難しい選択(いつまで遡及できるのか、生保会社の源泉徴収システムの見直しはどうするか、還付財源をどこに求めるのか等)を迫られたことは間違いないでしょう。
 かなり私も興奮しっぱなしの判決情報でした。

メディア社会の功罪

最近ひしひしと感じていることがあります。

というのもこれだけ常に多くの新聞社や報道各社の記事を目にしていますと、否が応でも感じるのは同じネタに対するその論調の違いでしょうか。一方から見ればそれは偏向報道といえるかもしれません。
裁判・国会討論など相手のあるものはどのような議論であれ、立場の違う方々が意見を出し合うため当然そこには相違が生じます。また著名人のインタビューにおいても実はその答弁に対してポジティブな見方・ネガティブな見方というものが両面から相当程度出てきます。
すべての人間は社会というコミュニティー下において少なからず他の人々と交わる機会を持ちこれを形成しています。それは直接的なものばかりでなく情報を発信すればするほど間接的なコミュニティーの規模は拡大していきます。
テレビや新聞等のマスコミこそ実はその最たるものかもしれません。情報を発信する側の人間も何らかの形でいろいろな立場の人々と関わっており、とくにそのトップに立つ方においては、決定権というパワーがなまじあるがために中立という立ち位置が取りづらくある立場の人の代弁者になってしまうことが明白ですから。

私も含め多くの人はこうしたマスコミが毎日発信している内容こそが真実の情報であると勘違いしてしまう傾向が強いのではないのでしょうか。例えば第2次世界大戦に突入する前、反対する人々が数多くいたにも関わらず、一部強硬派のために戦争に突入した時、戦争反対を訴えることや徴兵に応じないことは悪であり非国民と罵られたのもマスコミの大きな喧伝が一助になっていなかったでしょうか。(この意見すらある方にとっては非難されるものかもしれません)嘘の情報でも情報の強さと量の陰に真実がかき消されてしまいます。
誰かが意見をいえば、当然反対も起こるしまた逆の見方もあるのだという至極当たり前のことが実は平気で無視されてしまうことは大変憂慮すべきことです。

ただ、世界最大の検索サイト法人とあるどこかの大国が争っているような情報検閲・情報統制は幸い日本では行われていないのですから(そう信じています)、マスメディアが報じていない小さな意見や小さな事実を見逃さず自身で汲み取っていくことも大事なことかもしれません。情報は自分が直接当事者の立場で経験したり感じたりしたことではないためもともと本来の意味での真実とはいえないかもしれませんが。(すべてが捏造された情報の中で生きていないとも断言できませんから)
今も昔も"百聞は一見にしかず"です。人からの情報のみを信用することなく沢山の情報を探して真実の目を育てていきましょう。このことこそ実は情報社会に生きている我々の最低限のマナーであるかもしれません。

新年に向けてのごあいさつにかえて

昨年の悪夢は吹き飛ばし、寅年の本年こそ素晴らしい年にしていきたいですね。
いつもと変わらず、本年4日には神田明神にお参りしてきました。
気のせいか例年以上に人出が多かったように感じます。
「困ったときの○○頼み」とはよくいったもので、多くの方が今年にかけている意気込みがひしひしと伝わってきます(私も)。

景気自体まだ上昇の気配を直接肌で感じられはしませんが、様々な数値をみていると徐々に上向き加減にあることは確かなようです。
年始における財界の方々の予想も上向いていくという意見が多くなっていましたし(昨年はお先真っ暗という感じ)、諸外国の株式市場も徐々に昨年の落ち込みを解消しつつあることが見てとれます。
あとは、日本自体が輸出大国であることから為替レート自体の安定ならびに高い日本円を程良いレベル(私見としては100円前後の水準)にまで持っていくことが景気回復のための最低のファンダメンタルとして望まれるのではないでしょうか。

古来(私が生まれて以来)日本人の消費って貯蓄の上に成り立っているものですから、貯蓄が一定限度を超えて減少してしまうと消費活動能力が極端に低下してしまいます。国民性ですからしょうがないかもしれませんが、消費・消費で残ったのは全てクレジット残高だけというよりはまだましかもしれません。とはいえ、少しでもこの消費意欲を高めていくには神の手ではなく海外の消費が不可欠です。

とくに財政がひっ迫し、公共事業が望めない環境では輸出(海外需要)増加→供給拡大→投資増加→国内需要増加→所得増加・雇用創出といったサイクルしか回復シナリオはありえません。国内需要は少子化や消費需要の充足度合が他国より高いために起爆剤とはなりえないためです。

ですから円高で海外旅行や輸入商品の値下げや、デフレ進行状況を喜んでいられないのです。
みんながお財布に自由に使えるお金を増やすためには日本人がもつ創意工夫により世界で通じるモノ・サービスを作り続けることでこの国全体の豊かさ(もちろん経済の豊かさが幸せすべてではありません)を高めていきましょう。すでに文化や食事、様々なインフラは世界に冠たるものなのですから。
そうすれば日本はもっともっと良い国になれるはずです、いやなりましょう。

税務調査のお話 その1

調査という言葉を聞くと、普通の人は引きますよね。
ただ一般にいう税務調査というのは悪いものではありません。
何年かに1度はどんな会社でも経験します(例外もありますが)。
通常、税務署から強制的に会社に押しかけることは十中八九ありません。もし、あったとすれば、会社の側に思い当たる節がある?ことになります。

ではなぜ、税務調査があるのでしょうか?
それは社会全体の利益のために使用される税金は国民が公平に負担すべきという理念につきます。

なぜ税務調査にそれがつながるのかというと。

皆さん知っての通り、税金は種類を挙げると枚挙にいとまがありません。たとえば法人税・消費税・酒税・たばこ税・関税・自動車税・固定資産税などなど。
これらの税金を申告税(支払側の申告に基づいて税金が確定する)と賦課税(徴収する側が税額決定権をもつ)という二つの種類に区分すると上記の中では、法人税・消費税・関税が前者にあたりそれ以外が後者ということになります。

後者はおかみが決めたものですから従うほかないでしょう。ところが申告に基づく税金は当の払う本人が決めるのですから必ずしも(故意・過失を問わず)正しい申告が行われているとは限りません。
(おかみが決めたものは間違えることはないのかという議論は置いておきます)

申告が正しくなければ、公平に負担するという理念に背くことになります。ですから、上記前者の申告税については調査が行われることになります。
調査は決して強制ではなく任意のものなので必ずしも応じなくてはならないものではありませんが、やはりこうした理念のもとにあるので素直に応じるべきでしょう。

間違いのない申告をすること(もちろん私どもが指導します)が、広い意味での社会貢献に役立つと考えて頑張ってお仕事しましょう。