期間1ヶ月以内の派遣は原則禁止、専ら派遣も規制へ
7月29日付日経新聞の記事によると、厚生労働省は規制緩和を拡大し続けていた労働者派遣制度を一転、規制強化に乗り出します。
厚生労働省の「今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会」は以下のような規制強化策を28日にまとめました。
- 日雇い派遣のみならず、30日以内の派遣を原則禁止
- 派遣料金の中の派遣会社の収入公開を義務化
- 専ら派遣の規制強化(グループ企業への派遣は、派遣会社が抱える派遣労働者の8割以下に規制)
- 偽装請負労働者を派遣先が直接雇用するよう行政が勧告できる制度の創設
- 派遣先で起きた労災事故の費用を派遣先企業からも徴収
極端から極端へ。どうしてこうも極端へ走るのでしょうか。ほんの少し前まで、規制緩和、規制緩和の大合唱で、なんでもかんでも民営化、なんでもかんでも規制緩和がトレンドだったはず。
一転、規制強化に走り出すや、日雇い派遣だけでなく、30日以内の派遣まで禁止とは。民主党などは2ヶ月以内の派遣まで禁止しようとしています。
労働者のための規制強化が労働者の雇用機会を奪っては本末転倒です。企業も急場の人材確保ができなくなります。
規制強化が労働者にとって本当に良かったと言えることになるのか、今後の労働経済の動向が気になります。