雇用保険料率を引き下げ
本日の日経朝刊の記事によると、政府・与党は雇用保険料率を現行の※1.5%(うち被保険者負担率は0.6%)から0.2%(同0.1%)以上引き下げる方針を固め、月内にまとめる追加経済対策に盛り込むことになりました。※一般の事業の場合、建設業等は料率が異なります。
雇用保険財政に余裕があるから引き下げるとのことですが、近いうちに大失業時代がやってきそうな気配もあります。途端に、財政が悪化するのでは?
料率が0.2%下がると、企業と家計の負担は3,000億円程度軽減される、というと一見かなり大きな負担減につながりそうな感じがしますが、現在月給総支給額30万円のサラリーマンの場合1,800円(300,000×0.6=1,800)の負担が1,500円(300,000×0.5=1,500)となり、わずか300円の減額に過ぎません。
毎年、厚生年金保険料が上がり、都道府県ごとに健康保険料も変動するとなると、サラリーマン個人レベルでのメリットはほとんどないに等しいと思います。
財務省は毎年600億円の雇用保険料国庫負担拠出も廃止したい考えだそうですが、桝添厚労相は「絶対反対、料率の引き下げも景気拡大効果に否定的な見解」です。
景気拡大効果を狙うなら、厚生年金保険や健康保険料を引き下げないとだめでしょうね。
ちなみに、40歳未満で月給総支給額30万円のサラリーマンの場合、厚生年金保険料は23,025円、健康保険料は12,300円(政府管掌健康保険の場合)の自己負担をしています。雇用保険料とは比べものになりません、桁が違います。