派遣法改正案が閣議決定
厚生労働省は、労働者派遣法改正案(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律案)を作成し、11月4日、同法律案の国会提出について閣議に付議し、閣議決定がなされました。
改正案の狙いは、労働者派遣の急速な拡大に伴い、日雇派遣等の問題のある派遣形態への対応を図るなど、労働者の保護の仕組みを強化するというものです。
現状の問題点として、1.日雇派遣など需給調整システムとして相応しくない事業形態が横行、2.派遣労働者の待遇決定が不透明、低い待遇が固定化、3.偽装請負などの違法派遣の増加、行政処分を受ける企業の増加、が挙げられています。
対応策として、1.事業規制の強化として、日雇派遣(日々又は30日以内の期間を定めて雇用する労働者の派遣)の原則禁止、グループ企業内派遣の8割規制、2.派遣労働者の常用化や待遇の改善のために、登録型派遣労働者の常用化を努力義務化、派遣料金と派遣労働者の賃金の差額の派遣料金に占める割合(いわゆるマージン)などの情報公開を義務化、3.違法派遣に対する迅速・的確な対処策として、派遣先に対する労働契約申込みの勧告制度創設、処分逃れを防止するため欠格事由を整備、が挙げられています。
厚生労働省がわかりやすく図解説明していますので詳細は以下をご参照ください。
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律案概要
同法律案要綱は以下をご参照ください。
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律案要綱