協会けんぽ、健康保険料率は北海道が最高に、調整は難航
都道府県別の健康保険料率への移行にあたって、厚生労働省は1月28日に4案の激変緩和措置を提示しました。
社会保険庁の解体に伴い、政府管掌健康保険から全国健康保険協会(協会けんぽ)へ組織が移され、地域の実情に応じた都道府県別の健康保険料率を適用することとなりましたが、地域間格差が大きくなることが判明、5年間にわたり、料率差をならす激変混和措置をとることとなりました。
激変緩和措置を講じない場合、健康保険料率は北海道が最高の8.75%、最低が長野県の7.68%となり、1.07%の料率差が生じます。
今回、厚生労働省が公表した4案は以下の通りです。
- 上限を8.3%、下限を8.13%に設定・・・北海道・大阪府が最高で8.3%、東京都・長野県が最低で8.13%、料率差は0.17%
- 変化幅を本来の5分の1とする・・・北海道が最高で8.31%、長野県が最低で8.1%、料率差は0.21%
- 上限は8.3%。料率が下がる地域は段階的に下げ幅縮小・・・最高は北海道・大阪府の8.3%、最低は長野県の7.99%
- 案3を基本に料率が8.3%を超える地域も段階的に上げ幅を抑制・・・最高が北海道の8.39%、最低が長野県の7.93%
いずれにしても、料率が高い地域の保険料を低い地域の保険料で補うこととなるため、東京都や長野県からは反対の意見が聞こえてきそうですし、そもそも、なぜ全国一律から都道府県別の保険料率を設定する必要があるのか、などの意見も出ており、調整は難航しそうです。