障害者雇用促進法改正に伴う政省令等の改正
厚生労働省は、昨年の臨時国会で成立した「障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律(障害者雇用促進法)」の運用基準を定めた告示・省令案を明らかにしました。
告示・省令案の主な内容は以下の通りです。
1.企業グループ算定特例(平成21年4月1日施行)
関係子会社が雇用すべき身体障害者又は知的障害者である労働者の数【告示】
○ この特例は、企業グループ全体で実雇用率を通算するものですが、一方で、グループ全体での雇用率達成をもって、各子会社における障害者雇用が大幅に後退することのないよう、各子会社が最低限雇用すべき水準として、「厚生労働大臣が定める数」の障害者を雇用していることを要件としている(第四十五条の二第1項第3号)。
○ 各子会社が最低限雇用すべき水準としては、障害者雇用率達成指導の基準が参考となりますが、当面、平成17年度までの指導基準の指標であった「実雇用率1.2%」相当とすることが考えられる。
2.事業協同組合等算定特例 (平成21年4月1日施行)
事業協同組合等が雇用すべき身体障害者又は知的障害者である労働者の数及び労働者総数に対する割合【告示】
○ この特例は、事業協同組合等及びそれを活用して障害者雇用を図る組合員である中小企業(特定事業主)全体で雇用率を通算するものであり、その中心となる事業協同組合等においては、特例子会社と同様、適正な雇用管理が確保されるとともに、一定数の障害者雇用を要件としている(第1条第4項)。
○ したがって、その雇用割合は、特例子会社と同様、当該組合の常用労働者数の「100分の20」とする一方、事業協同組合等は小規模(平均専従役職員は4.83人、5人以下の組合が8割近い)であることから、雇用すべき障害者数は「2人」とすることが考えられる。
3.障害者雇用調整金の分割支給 (平成21年4月1日施行)【省令】
○ 今回の改正により、障害者雇用調整金の支給については、各算定特例(子会社特例・関係会社特例・企業グループ特例・事業協同組合等特例)の中で、分割して支給することができることとされた。
○ 分割先が余りに多いと、送金手数料を要するほか、支給事務も非常に煩雑になりかねないため、1特例につき分割支給先を一定数(例えば10社)以下とすることが考えられる。
4.短時間労働者の雇用率カウント (平成22年7月1日施行)【省令】
○ 雇用率制度の適用にあたり、
(1) 雇用障害者数(分子)については、身体障害者又は知的障害者である短時間労働者は、現行の精神障害者である短時間労働者と同様、0.5人分と算定すること、
(2) 常用労働者数(分母)についても、短時間労働者は0.5人分と算定することが考えられる。
5.納付金制度対象拡大に伴う中小企業の障害者雇用納付金及び障害者雇用調整金の額(平成22年7月1日・平成27年4月施行)【省令】
・ 雇用労働者数が201人以上の事業主: 平成22年7月1日施行
・ 雇用労働者数が101人以上の事業主: 平成27年4月1日施行
○ 今般の納付金制度の適用拡大に当たっては、「中小企業を取り巻く厳しい経営環境や、中小企業の負担能力等に配慮することが適当であることから、中小企業において円滑に障害者雇用が進むために十分な期間、納付金の額を減額するとともに、併せて、納付金の額を減額すること」(平成19年12月19日労働政策審議会意見書)とされている。
1.企業グループ算定特例(平成21年4月1日施行)
関係子会社が雇用すべき身体障害者又は知的障害者である労働者の数【告示】
○ この特例は、企業グループ全体で実雇用率を通算するものですが、一方で、グループ全体での雇用率達成をもって、各子会社における障害者雇用が大幅に後退することのないよう、各子会社が最低限雇用すべき水準として、「厚生労働大臣が定める数」の障害者を雇用していることを要件としている(第四十五条の二第1項第3号)。
○ 各子会社が最低限雇用すべき水準としては、障害者雇用率達成指導の基準が参考となりますが、当面、平成17年度までの指導基準の指標であった「実雇用率1.2%」相当とすることが考えられる。
2.事業協同組合等算定特例 (平成21年4月1日施行)
事業協同組合等が雇用すべき身体障害者又は知的障害者である労働者の数及び労働者総数に対する割合【告示】
○ この特例は、事業協同組合等及びそれを活用して障害者雇用を図る組合員である中小企業(特定事業主)全体で雇用率を通算するものであり、その中心となる事業協同組合等においては、特例子会社と同様、適正な雇用管理が確保されるとともに、一定数の障害者雇用を要件としている(第1条第4項)。
○ したがって、その雇用割合は、特例子会社と同様、当該組合の常用労働者数の「100分の20」とする一方、事業協同組合等は小規模(平均専従役職員は4.83人、5人以下の組合が8割近い)であることから、雇用すべき障害者数は「2人」とすることが考えられる。
3.障害者雇用調整金の分割支給 (平成21年4月1日施行)【省令】
○ 今回の改正により、障害者雇用調整金の支給については、各算定特例(子会社特例・関係会社特例・企業グループ特例・事業協同組合等特例)の中で、分割して支給することができることとされた。
○ 分割先が余りに多いと、送金手数料を要するほか、支給事務も非常に煩雑になりかねないため、1特例につき分割支給先を一定数(例えば10社)以下とすることが考えられる。
4.短時間労働者の雇用率カウント (平成22年7月1日施行)【省令】
○ 雇用率制度の適用にあたり、
(1) 雇用障害者数(分子)については、身体障害者又は知的障害者である短時間労働者は、現行の精神障害者である短時間労働者と同様、0.5人分と算定すること、
(2) 常用労働者数(分母)についても、短時間労働者は0.5人分と算定することが考えられる。
5.納付金制度対象拡大に伴う中小企業の障害者雇用納付金及び障害者雇用調整金の額(平成22年7月1日・平成27年4月施行)【省令】
・ 雇用労働者数が201人以上の事業主: 平成22年7月1日施行
・ 雇用労働者数が101人以上の事業主: 平成27年4月1日施行
○ 今般の納付金制度の適用拡大に当たっては、「中小企業を取り巻く厳しい経営環境や、中小企業の負担能力等に配慮することが適当であることから、中小企業において円滑に障害者雇用が進むために十分な期間、納付金の額を減額するとともに、併せて、納付金の額を減額すること」(平成19年12月19日労働政策審議会意見書)とされている。
○ 具体的には、新たに障害者雇用納付金制度の適用対象となる施行日(平成22年7月1日・平成27年4月1日)から5年間は、障害者雇用納付金の金額を、通常の8割に相当する、4万円とする。
また、障害者雇用調整金の額については、障害者雇用調整金の額(27,000円)と報奨金の額(21,000円)との均衡を考慮し、その中間に当たる2万4千円(調整金の約9割相当)とすることが考えられる。
政省令案の詳細は以下をご参照ください。
障害者雇用促進法改正に伴う政省令等の改正について