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名ばかり管理職問題で、残念なことにマクドナルドが和解してしまいました

asahi.com(朝日新聞社):名ばかり店長訴訟が和解 マック側1千万円支払いへ - 社会
日本マクドナルドの高野広志店長(47)が残業代や労働時間管理の対象外となる管理監督者かどうかが争われた訴訟の控訴審は18日、東京高裁で和解が成立した。
会社側は、高野さんが管理監督者には当たらない「名ばかり店長」だったことを認めたそうです・・・とても本心とは思えませんが。
不払いの残業代など計1003万7千円を支払うことにたそうです。

しかし、どう考えてもマクドナルドの店長は管理監督者でしょう!!

管理監督者問題は行政がおかしな通達を出したところから、どんどん解釈に歯止めがきかなくなってしまったことにあります。

そもそも、労働基準法の条文のどこにも「管理監督者」なんて出てきません。行政解釈が「管理者」と「監督者」をごっちゃにしてしまったところから、おかしくなってしまったんですね。

東京地裁は首をかしげたくなるような判決を出しています。「権限が店舗内に限られ経営と一体的な立場にない場合は、管理監督者には該当しない」などと・・・労基法の適用基準は事業所単位であるにもかかわらず、権限が店舗内に限られては管理監督者ではない、とは一体どういうことでしょうか?それから、経営と一体だなんて役員以外にいないでしょう。

今回の問題は、管理職の名の下に健康を害するほどの長時間労働にあるのでしょう。それを名ばかり管理職の問題にすげ替えてはいけないと思います。

私は、最高裁で、地裁の判決がひっくり返る事を期待していたんですが・・・残念です。

おそらく、日本マクドナルドはこれ以上訴訟を長引かせて、社会的な評判が落ちるのを憂慮したのでしょう。1,000万円ぐらいなら支払って和解した方が得策と思ったのでしょうね。

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