負担は嫌だけど保障はして欲しい
昨日の毎日新聞朝刊第13面の「くらしと政治」という連載記事に「老後の安心ほど遠く」「保険料など負担ずしり」「生活保護より少ないとは」と刺激的な見出しが躍っています。
記事の内容は、今の政治がいかに年寄りに厳しいか、というもの。国民健康保険料が高すぎる、年金が低すぎる、消費税増税は嫌だ、生活保護のほうがまし、要するに自分が負担するのは嫌だけど、国にはしっかりと生活保障をしてもらいたい、という自分勝手な夢物語を政治家に期待しているようです。
日本は中負担中福祉と言われていますが、アメリカ並みに低い国民負担率を考えると、低負担高福祉国家と言えるのではないでしょうか。アメリカには国民皆保険制度なんてありませんから。
少子高齢化の時代、この上、更に低負担高負担国家を目指すなど狂気の沙汰としか思えません。石油が中東並に産出すれば別ですが。
毎日新聞の記事に登場する人たちにのように、老後を安心して暮らしたいというのなら、消費税や社会保険料の大幅増は避けられないでしょう。
同じ毎日新聞でも、昨日の夕刊第2面では内海桂子師匠が実にいいことを言っています。「子育て支援だかなんだか知らないけどね、政治家はご機嫌取りばかり。昔は地下足袋の労働者は宿に子どもを預けて仕事をしていた。私だって踏ん張って、踏ん張って子どもを大きくしてきた。人様からお金をもらうなんて考えは無かったね」
そして都々逸を。。。
♪ 年寄りを いたわるばかりが 政治゛しゃないよ 活かして 使えよ 老いの知恵
少し前に麻生総理が、「年寄りは働くしか能がない」などと発言して物議を醸しましたが、「働くしか能がない」ことって素晴らしいことじゃありませんか?
日本人って勤勉な国民だったはずですよね?
参考までに、各国の国民負担率は以下をご参照ください。
国民負担率の内訳の国際比較(日米英独仏瑞):財務省