連合が社会保険労務士による労働争議介入禁止へ動く
民主党が政権を取り、時計が逆に回り始めたようです。郵政民営化反対の急先鋒であった亀井氏が大臣になり、長妻氏は、後期高齢者医療制度廃止を明言、更に日本年金機構の設立も雲行きが怪しくなってきました。製造業の労働者派遣も日雇派遣も禁止になりそう・・・
一方、民主党を支持する連合に取ってはまたとない追い風。社会保険労務士による労働争議介入禁止の再規定も視野に入れ始めました。
2005年に社会保険労務士法が改正され、ADR(裁判外紛争解決手段)代理権を持つ特定社会保険労務士制度創設のため、23条の労働争議禁止規定が廃止されました。
地方連合会や労働委員会に、公正・中立であるべき社会保険労務士が「団体交渉の場で会社側に座って説明・交渉する」のが怪しからん、弁護士法72条違反ではないか、という苦情が寄せられているとか。
さて、それなら労働委員会は本当に中立でしょうか。私は問題を起こした不良社員が解雇され、某地方労働委員会の斡旋の場に会社の代表者と同席したことがありますが、その労働委員会の委員の意見に仰天しました。
中立どころか、完全に労働者側に立ったものの言い方で、会社を恫喝、脅しをかけてきました。
「労働組合が100万円で手を打とうと言ってきているんですよ、裁判になったらどうしますか、負けますよ、もっと支払わなければならなくなりますよ、たったの100万円で手を打とうだなんて、こんなに労働組合も譲歩しているんですよ。本当ならもっと解決金を支払うべきなんですよ。」
労働委員会の委員が全員ではないでしょうけど、これで労働委員会が中立と言えるんでしょうか?
さて、民主党は今やイケイケ、本当に社会保険労務士法が改正されてしまうかもしれませんよ。
ああ、そういえば民主党所属で社労士の国会議員がいました。彼には、期待していますよ!
以下参考までに。
厚生労働省に対して「社会保険労務士の労働紛争等への関与についての要請」を実施(連合ニュース)
社会保険労務士の労働紛争等への関与についての要請:連合