石原都知事が「美濃部都政」と酷似している鳩山内閣を批判!!
鳩山内閣は、今のところ高支持率を維持しています。ポピュリズムというか、大衆迎合というか、ウケの良いことばかり言っているように感じるのは私ばかりではないはずです。
確かに、土建業や官僚とのつながりが強すぎる自民党政治には問題もありましたが・・・
土木工事をここまで否定していいものかどうか、官僚をここまで無視していいのか・・・一方では「民主党なんか関係ない!」と恫喝、民間会社の人事に一方的に介入、社長始め天下り役人を取締役に据えた某大臣もいますが・・・
ところで、石原都知事が鳩山内閣を批判しています。
つまり選挙の公約なるものの信憑(しんぴょう)性は絶対たりえまい。選挙の折の公約が財政的に完璧(かんぺき)に裏打ちされたものならばともかく、公約なるものの全き履行はある危うさを伴うに違いない。「初めに言葉ありき」ということでことが通るのは、それは人間の信仰、組織としての宗教の範疇(はんちゅう)であって行政はそれではすまない。私たちは新政権に期待はしてもそれを「信仰」している訳ではない。
芥川賞作家だけあって、見事な文章です。
知事は、賢明な国民なら誰もが不安に思うことですが、民主党の公約に関する財源の問題に切り込んでいます。
デンマークでは、教育費はタダ、医療費は外国人までタダ、しかし、消費税は25%、所得税は60%もの負担を強いられています。
日本では、どうでしょうか?たった5%の消費税をちょっとでも上げようとしたら、絶対選挙に勝てないでしょう。
低負担高福祉が当たり前と思っている国民の教育から始めなけれぱなりません。
知事は鳩山政権を、かつて、東京都の財政を破綻させた美濃部都知事に酷似している、と指摘しています。
美濃部都知事・・・このブログを読んでいる若い読者には、聞いたことのない名前かもしれません。
高度成長期に、革新知事として3期の長きにわたり、知事の座に君臨していた人です。財源の裏付けもなしに、老人医療の無料化、老人の都バス料金の無料化、公共事業の中止・・・と、どこかの内閣とよく似ていませんか?
支持母体である都職員労組や教職員組合から拳を突き上げられれば、「ハイハイ」と給料をアップ。
そして、都知事を引退後は3期分の高額な退職金で自宅を新築したという話も・・・
もっとも、一番悪くてバカなのは美濃部氏に投票した都民ですが・・・
当初、3選出馬を見送るはずだったのに、石原氏が出馬表明するや「ファシストから東京を守る」などと、とんでもないことを言い、まんまとバカな都民はだまされて三選を果たしました。
結局、疲弊した都の財政は次の保守系の鈴木知事が立て直しましたが、彼も最後はハコモノに頼りすぎ・・・鈴木知事が途中まで進めていた「世界都市博覧会」は青島知事が一方的中止してしまいました。
鳩山政権が、大学まで授業料はタダ、医療費もタダ、失業しても年を取っても安心して暮らせる社会を創ります、その代わり消費税は25%まで上げますよ、と高負担高福祉を謳う・・・わけありませんか・・・
石原氏のコラムは以下から。