日本は、いつからカネの稼ぎで人間を判断するようになってしまったのか
特集ワイド:'09シリーズ危機 貧困/上 ノンフィクション作家・佐野眞一さん - 毎日jp(毎日新聞)
昨日の毎日新聞夕刊第2面の特集記事です。ノンフィクション作家佐野眞一氏がインタビューで「(ゴルフの)石川遼が何億稼いだとか、そんな話題がテレビで繰り返され、みんなが騒ぐ。おれが子どものころは、カネの稼ぎで人間を判断するようなことはなかった。日本はすごくグロテスクな社会になってしまった」と言い捨てるようにつぶやいています。
さて、いつの頃からでしょうか。我が国において、カネの稼ぎが人間なり仕事なりを判断する基準になったのは・・・
10年も前ではなかったと思いますが、民放のゴールデンタイムで、子どものあこがれの職業ということで旅客機のパイロットを特集したことがあります。
冒頭のナレーションで「子どもたちのあこがれの職業、パイロット、年収は2,000万円」といきなり年収がアナウンスされて仰天したことがあります。
ほんの数十年前までは、年収など口にするのもはばかられていました。子どもたちは年収など二の次で、たんに大空にあこがれてパイロットになりたい、野球が好きだからプロ野球選手になりたい、と思っていたものです。
ひょっとすると、今でも子どもたちは年収のことなどアタマにないのかもしれません。テレビ番組のナレーションは、カネに毒された制作者の本音がでただけかも、そうであれば、救いはありますが。
そして、何年前でしたか、「カネで買えないものはない」、と豪語する若者がテレビで祭り上げられ、与党の幹事長始め総理までが待ち上げていたのは・・・